中東人道危機救援

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感染対策を施し病院患者の子どもと接する赤新月社ボランティア©シリア赤新月社

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◆ 中東の人道危機とは ◆

 2010年に中東各国で起こった「アラブの春」と呼ばれる民主化運動から10年以上が経過しています。シリアにも及んだ民主化運動の波は内戦へと発展し、レバノンやトルコ、ヨルダンなど周辺国へ逃れた難民や、国内避難民を多く生み出しました。シリアの人たちの厳しい状況は現在まで収束することなく続いており、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、2023年11月時点で、国外に避難するシリア難民は512万人、シリア国内の避難民は680万人に達しています。各々が逃れた先で限られた生活インフラの環境での暮らしを続け、将来の見えない不安から大きな危険を冒して欧州などへ移動する人たちもいます。
 中東地域はパレスチナ/イスラエルの歴史的な問題も抱えており、パレスチナの人々は75年・4世代に渡って、それぞれの住む国・地域で厳しい生活を強いられています。各国の政治情勢によって、パレスチナ難民の身分や社会的地位は常に不安定であり、その中でも人々は懸命に生活を送っています。また2023年10月7日以降のイスラエルとガザの間の武力衝突の激化により多くの人びとが悲しみ・苦しみの中過ごすことを余儀なくされており、人道状況の改善は急務です。イスラエル・ガザ人道危機救援の活動実績についてはこちらをご覧ください。

◆ 中東人道危機救援事業とは ◆

 混乱の続く中東地域に対して、日本赤十字社は人々の苦難を少しでも和らげるため、2015年4月から、国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)・赤十字国際委員会(ICRC)や現地の各国赤十字・赤新月社と共に、現地の人々に必要な支援を届ける事業を継続的に行っています。同年より日赤中東地域代表部をレバノンの首都ベイルートに設置し、現地のニーズの把握、事業実施、各組織との協力関係の構築に努めています。

 日本赤十字社は、2015年3月以降これまで、中東各地での支援活動のために医師32人、助産師2人、看護師45人、事務職員11人などのべ計90人をレバノン、イラク、パレスチナ、ヨルダンなどに派遣し、その支援実績は総額約12億円を超えました(2024年2月時点)。

*2023年10月7日以降の情勢の悪化に伴い、現在一部事業を中断しています。

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◆ 中東関連の最新ニュース ◆

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◆ 各国における活動 ◆

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パレスチナ赤新月社との事業

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(随時追加予定)

紛争の被害にあうって、どんなこと?

世界で起きる紛争について皆さんにより深く考えてもらえるように、日赤では学校での総合学習や地域の生涯学習で利用して頂けるように、シリア紛争に関する記事や冊子を作成しています。是非さまざまな場面でご活用いただければ幸いです。

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【シリア、戦火の中で】

ラワン・アブドゥルハイさん。シリア紛争下で、シリア赤新月社のボランティアとして救護活動に従事した経験を語って頂きました。2015 年11 月、ラワンさんの来日講演会の内容はこちら 20210607-19e6fde2e895da8cd298f1b78fcafd94ac7a34b9.jpg

● イラン・イラク(2017年イラン・イラク地震救援)

中東の困難な中にある人びとのために、皆さまのご協力をよろしくお願いします。