ウクライナ人道危機救援
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◆ウクライナ人道危機◆
2022年2月24日以降、ウクライナ各地で戦闘が激化。日々子どもを含む死傷者が多数報告され、多くの人びとがウクライナ西部および周辺国(ポーランド・ハンガリー・スロバキア・モルドバ・ルーマニア・ロシア・ベラルーシ)やその他の国々に避難するなど極めて深刻な人道危機が起こっています。
厳しい状況に苦しむ女性を元気づけるウクライナ赤十字社ボランティア ©ウクライナ赤十字社
未だ続く戦闘により、一般市民の命は危険にさらされ、インフラや経済は混乱。避難民を受け入れる地域でも、医療体制のひっ迫や食料安全保障の状況悪化などが報告され、紛争が中長期化すると共に人道支援のニーズは高まり続けています。
◆ 国際赤十字の動きと日赤の動き(資金援助・人的支援)◆
日付 | 国際赤十字の動き / 日赤の動き | 関連資料 | |
2022年2月24日 | ウクライナ各地で武力紛争が激化 | ||
2月28日 |
国際赤十字・赤新月社連盟(連盟)が資金援助要請を発出(1億スイスフランで暫定アピールが発出、4月12日に5.5億スイスフランに拡大) |
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2月29日 |
赤十字国際委員会(ICRC)が資金援助要請を発出(1.5億スイスフランで暫定アピール発出、10月17日に約3.9億スイスフランに拡大) |
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3月1日 | 日赤は2000万円の緊急資金援助を決定(連盟・ICRCに各1000万円) | ||
3月2日 |
日赤は「ウクライナ人道危機救援金」の募集を開始 |
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3月18日 |
日赤は7億円の追加資金援助を決定(連盟・ICRCに各3.5億円) |
関連記事:【速報6】 | |
3月25日 |
大阪赤十字病院の河合謙佑係長をモルドバに派遣 (連盟の国際救援倉庫の管理責任者として活動) |
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4月8日 |
日赤は14億円の追加資金援助を決定(連盟・ICRCに各7億円) |
関連記事:【速報9】 | |
4月25日 | 日赤は7億円の追加資金援助を決定(連盟とICRCに各3.5億円) | 関連記事:【速報11】 | |
4月28日 |
大阪赤十字病院の仲里泰太郎薬剤師をウクライナ西部ウジュホロドに派遣 (ウクライナ赤十字社が開設する仮設診療所の設営を支援するため) |
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5月31日 |
日赤は9億円の追加資金援助を決定(連盟とICRCに各4.5億円) |
関連記事:【速報15】 | |
6月3日 |
諏訪赤十字病院の森光玲雄臨床心理課長をポーランドに派遣 (連盟の心理社会的支援事業調整要員として、ポーランド赤十字社を支援するため) |
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6月30日 | 日赤は10億円の追加資金援助を決定(連盟とICRCに各5億円) | 関連記事:【速報19】 | |
7月12日 |
ウクライナ赤十字社へ可搬型X線撮影装置を寄贈 (ウクライナの仮設診療所での医療活動の補助のため) |
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7月15日 |
日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院の大島隆嗣放射線技師をウクライナ西部ウジュホロドに派遣 (寄贈した可搬型のX線撮影装置の操作方法を現地放射線技師に指導するため) |
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8月5日 | 日赤は3億円の追加資金援助を決定(連盟とICRCに各1.5億円) | 関連記事:【速報22】 | |
8月8日 |
日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院の杉本憲治医師と本社職員からなるアセスメントチームをウクライナ西部リヴィウに派遣 (ウクライナ赤十字社との保健医療二国間支援の調査のため) ウクライナにおける救援・復興支援計画が本格的に始動 |
関連記事:赤十字国際ニュース第58号 |
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2023年1月13日 | 日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院の中島久元理学療法士をウクライナ西部リヴィウに派遣
(ウクライナ赤十字社とのリハビリテーションセンター支援調査のため) |
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3月4日 |
大阪赤十字病院の仲里泰太郎薬剤師をウクライナ西部イヴァノ=フランキウスクに派遣 (ウクライナ赤十字社の巡回診療支援の事業管理保健要員として活動) |
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◆ 日本赤十字社の支援 ◆
日本赤十字社は「ウクライナ人道危機救援金」の募集のもと、現地で危機対応を展開する国際赤十字へ総額50億2,000万円の資金援助、加えて、多岐にわたる人材の派遣により人的貢献を行ってきました。
そして現在、ウクライナ赤十字社と直接の協議を重ね、日本赤十字社の強みである保健医療分野を活かした機材支援や技術支援のほか、以下の支援事業を展開しています(2023年1月現在)。 今後も中長期的な視点で、救援・復興支援を続けます。
ウクライナにおける救援・復興支援
リヴィウ州リハビリテーションセンター支援リヴィウ救急病院の後送病院であるリハビリテーションセンターの増改築支援と技術支援を行います。 |
イヴァノ=フランキウスク州巡回診療支援ウクライナ赤十字社が州保健省と共同で巡回診療事業を実施。日赤は山間部に国内避難民が集中するイヴァノ=フランキウスク州への資金及び事業管理支援を行います。 |
リヴィウ州ウクライナ赤十字サービスセンター支援診療所・救急車・巡回診療・訪問看護といった各サービスの拠点となるサービスセンターの建設資金及び診療所サービス運用の資金・技術支援を行います。 |
救急車支援救急車10台(救護班用5台+巡回診療用5台)の支援を実施します。ウクライナ国内での調達が困難であることから、日赤が連盟を通じて調達及び資金援助を行います。 |
厳冬期対策支援エネルギー供給が限られる中で厳しい冬を越せるよう、発電機、家庭用の薪ストーブ3,000台やその他生活用品を支援しました。 |
現金給付支援ウクライナ赤十字社が実施する現金給付支援への資金援助。日赤からは特に国内避難民を受け入れるホストファミリーに対する現金給付支援を行います。 |
緊急対応基金支援武力紛争の流動的な状況に合わせて、柔軟かつ迅速に人道支援ニーズに対応できるよう設立された緊急対応基金に対する資金援助を行います。 |
【 動画 】 武力紛争激化から1年 日本赤十字社のウクライナ各地での支援
日本赤十字社が紛争激化以来ウクライナ赤十字社と共同で進めている支援について、日赤職員が2023年1月から2月にかけて現地の状況を調査しました。現地の様子をご覧ください。
◆ 国際赤十字の支援 ◆
国際赤十字は「ヨーロッパ最大級の人道危機」とよばれる同危機に対し、緊急の「救援活動」に加え、中長期的な「復興支援」も視野に、懸命に活動を続けています。
■国際赤十字・赤新月社連盟(連盟)、各国赤十字
・救援物資の配付
・医薬品や医療物資の提供
・衛生キットの配付
・保健・医療支援
・一時避難所の設置
・心理社会的支援(こころのケア)
・応急手当の講習
・現金給付 他
■赤十字国際委員会(ICRC)
・紛争犠牲者支援と民間人・被拘束者の保護
・救援物資の配付
・家屋やインフラの修繕
・心理社会的支援(こころのケア)
・安否調査、離散家族支援
・地雷・不発弾など武器汚染リスクの啓発
・紛争当事者との対話(国際人道法の順守や人道アクセスの確保など)
・尊厳をもった遺体の取り扱い 他
アゾフスターリとマリウポリの避難を先導するICRCスタッフ©ICRC
【 動画 】 国際赤十字この1年の活動の軌跡
2022年2月24日以来、赤十字は世界に広がるネットワークと活動のもとこの人道危機に立ち向かい続けてきました。避難、住居、水、食料、医療、捕虜訪問、さまざまな形の支援は、多くの命を救い続けています。赤十字のこの1年の活動の様子をご覧ください。
【速報】 ウクライナ人道危機における赤十字の対応等について / 赤十字国際ニュース
ウクライナ人道危機から半年:赤十字活動の軌跡とこれから(2022年9月7日)
ウクライナ人道危機:厳しい冬を迎えるウクライナ、求められるのは早急な厳冬期対策支援(2022年12月7日)
ウクライナ人道危機:あれから1年、多くの命が脅かされてから。(2023年3月1日)
ウクライナ人道危機:地域の赤十字と協力して進める日赤の中長期支援~巡回診療支援~ (2023年5月17日)
日本赤十字社 / 国際赤十字の活動報告書
ウクライナ人道危機赤十字救援活動オンライン報告会
2023年2月24日(金)、武力紛争激化からちょうど1年を迎えた日に「ウクライナ人道危機 1年間の赤十字活動報告」を実施いたしました。
過去に実施したオンライン報告会の様子は下記よりご覧ください。
その他SNS等の動画
【日本赤十字社】ウクライナ人道危機 ~紛争激化から5か月~ 日本赤十字社の活動
YouTubeチャンネル: JapaneseRedCrossPR
◆「ウクライナ人道危機救援金」受け付け中 ◆
日本赤十字社では「ウクライナ人道危機救援金」を、2024年3月31日まで受け付けております。皆さまの温かいご支援をよろしくお願いいたします。
受付期間: 2022年3月2日(水)~2024年3月31日(日)
※2023年3月31日までとしておりましたが1年間延長いたしました
使途 : 国際赤十字・赤新月社連盟、赤十字国際委員会、および各国赤十字・赤新月社が実施する、ウクライナでの人道危機対応及びウクライナからの避難民を受け入れる周辺国とその他の国々における救援活動を支援するために使われます。