血漿成分献血について
血漿成分献血って何?
成分献血の種類の一つで、血漿だけを献血する方法です
・採血量は体重によって変わります。(600mL以下・循環血液量の12%)
・採血時間は40分~90分くらいです。
・献血できるのは18歳から69歳までの方です。
(65歳から69歳までの方は、60歳から64歳までに献血の経験がある方に限られます)
・献血ルーム(常設施設)で献血にご協力いただけます。
なぜ血漿成分献血が必要なの?
■今や献血の52.6%がくすりの原料として使われています
献血で提供された血液のうち、半数以上がくすりの原料として使用されています。くすりの原料となる血漿を多くご提供いただく血漿成分献血の必要性は一層高まっています。
■必要量が直近の5年で1.3倍に増加しています
血漿分画製剤は、一部を除き、献血血液の成分である血漿を原料としてのみ製造が可能です。近年免疫グロブリン製剤の必要量が、急激に増加しています。
免疫グロブリン製剤は神経難病にも有効です!
~医療現場からのメッセージ~
千葉 厚郎先生
(杏林大学神経内科教授)
人の血液から作られる免疫グロブリン製剤は、神経系の病気の治療にとっても無くてはならないものとなっています。とくに、風邪や下痢の後に急激に手足の麻痺が生じるギラン・バレー症候群や、国の指定難病の一つである慢性炎症性脱髄性ニューロパチー・多巣性運動ニューロパチーでは、現在治療手段の中心となっています。
これらはいずれも免疫異常によって起こる末梢神経の病気で、手足の麻痺やしびれのために日々の生活を送ることが困難となりますが、免疫グロブリン製剤は、これらの障害の進行を抑え、症状の回復が促進します。免疫グロブリン投与が効果を発揮する仕組みについては、病気を起こしている自己抗体を中和する、あるいは異常状態に陥っている免疫系を調整することなどが考えられています。
ギラン・バレー症候群では呼吸をするための筋肉の麻痺や自律神経障害のために、場合によっては命に関わることもあります。早期の治療開始が必要であると共に、重症例では、追加の免疫グロブリン製剤投与も検討されています。また、慢性炎症性脱髄性ニューロパチー・多巣性運動ニューロパチーでは、治療により一旦症状が改善してもその後再び悪化を繰り返すという病気そのものの性質のために、免疫グロブリン製剤の繰り返しの投与が必要となることもしばしばです。最近では症状が悪化する前に定期的に免疫グロブリン製剤の投与を行う治療法"維持療法"も導入され、患者さんの生活の質が改善や長期的な身体機能の維持につながっています。
このように、神経の病気においてもより強力な免疫グロブリン療法に対する、医療現場からの期待・要望は高まっています。その点からも、日本国内での献血からしっかりとした管理の下に作られる、安心・安全で良質な免疫グロブリン製剤が安定的に供給されることの重要性が増しています。
~患者さんのメッセージ~
山崎 敬子さん
両手に筋力低下・筋萎縮等の症状があり、多巣性運動ニューロパチーと診断されました。以来約10年、免疫グロブリン製剤のお世話になっています。症状の進行がかなり抑えられ、改善も見られました。多くの方々が献血してくださったおかげです。今はできなくなってしまった事を嘆くことなく、できる事を生かし前向きな気持ちで日々を過ごしております。助けてくださった皆様、本当にありがとうございます。
献血の先にある、感動を知っていますか?(動画)
(血漿分画製剤の国内製造企業3社による)
献血基準について
献血いただく方の健康を守るために、さまざまな基準を設けています。
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