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緊急対応ユニット=「ERU」

赤十字の「緊急対応ユニット=Emergency Response Unit (ERU)」は、緊急事態・大規模災害発生時に備え、いつでも出動可能な専門家と、すぐに医療や給水衛生活動などが開始できる資機材をセットにしたチームです。

診療所ERU(Emergency Clinic) ※旧:基礎保健ERU

30,000人を対象に、緊急時の予防・治療・地域保健などの医療サービスを提供できるユニットです。展開後1カ月間、外からの支援を得ることなくテントや浄水設備、発電機などを駆使して自己完結型のチームとして活動が可能です。クリニックでは、経過観察用ベッドや携帯式レントゲンを備え、小規模手術にも対応できます。そのほかに、母子保健やこころのケア活動、被災した現地医療体制のサポートなどを行います。

病院ERU(Emergency Hospital) ※2021年秋整備完了予定

対象地域人口25万人に対し、救命また四肢外傷による後遺症を最小限にするための外科的対応(入院を伴う手術や処置、産科対応など)に加え、入院加療が必要な命に関わる内科疾患の対応等を含む総合医療を提供します。24時間の患者受け入れを行うとともに、重症患者を治療するための手術室や集中治療室(ICU)、入院のための病棟、分娩室等を完備しています。

緊急対応ユニット(ERU)についての詳細はこちら(PDF:1.6MB)

病院ERUウェブサイト:日赤が整備を進めている病院ERUをバーチャルツアー機能でリアルなテント内の様子を360度自由にご覧いただけます。

ERUメンバー

ERU出動

診療所ERU(Emergency Clinic)

チームリーダー1人、シニアメディカルオフィサー(医療指揮者)1人、医師2人、看護師/助産師3人、管理スタッフ4人(ロジスティクス・技術職含む)、薬剤師1人、こころのケア担当1人、計13人の訓練された要員で構成されています。チームは通常、約1カ月毎に交代し、通常は3~4カ月で終了します。

ERU資機材

ERU資機材

診療所ERU(Emergency Clinic)

医療・IT・テント・電気・浄水給水・衛生・生活・事務・食料など全部で17のモジュールから構成されており、車両や医薬品セットなどを含めると、総重量は20トン近くになります。

ERU資機材の保管と輸送

ERU資機材の保管と輸送

診療所ERU(Emergency Clinic)

診療所ERUの基本資機材は、熊本県にある赤十字病院とシンガポールにある倉庫で、1セットずつ保管管理されており、24時間365日、いつでも被災国へ迅速に輸送することが可能です。その他に、パソコンや無線、緊急展開用の医療器具などは派遣されるERU要員が持参します。

緊急救援物資

緊急時、速やかに被災者のニーズに応えられるよう、マレーシアのクアラルンプールにある赤十字の倉庫には、10,000世帯分のさまざまな緊急救援物資が備蓄されています。

衛生用品セット

衛生用品セット

おむつ、生理用品、歯科衛生品、カミソリ、タオルなどがセットになっています。悪い衛生環境が続くと、避難施設で集団感染などが発生し、死活問題になります。赤十字の配布する衛生用品セットは、内容物が標準化されており、安全安心で迅速に提供できる救援物資の一つです。

シェルターツールキット

シェルターツールキット

のこぎり、金槌、釘、ワイヤー、ロープなどがセットになっています。自分たちが住んでいる家やテントは一刻も早く修繕して、安心して暮らしたい。しかし、多くを失った人々にはそのための道具や資材をすぐに手に入れることができません。このキットには人々が安心を取り戻すためのツールが詰まっています。

キッチンセット

キッチンセット

アルミニウムの鍋やフライパンなどと一緒に5人分の食器類がセットになっています。このキットによって、自分たちの文化や風習にあった調理をして"食事"をすることができ、困難な状況下でも、人々が自身の健康や尊厳を保つ助けとなります。

上記でご紹介したもの以外にも、テント、毛布、ビニールシート、蚊帳、飲料水容器など合計10品目の救援物資を整備して、災害や争いによって発生する緊急事態に備えています。