キッズクロスプロジェクト ―アフリカの子どもの健やかな成長と教育のために―

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キッズクロスプロジェクトとは?

サハラ以南のアフリカでは、食料不足や自然災害、感染症のまん延など、複合的危機が常態化しています。その影響を最も受けているのが子どもたちで、多くが発育不良や急性栄養不良の状態に置かれ、健やかな成長とともに教育の機会も奪われています。
キッズクロスプロジェクトでは、子どもたちに必要な支援を届けるとともに、一人一人が自らの健康を守り、より良い未来を築くための知識と力を身につけられるように、彼らを支える家族やコミュニティのレジリエンス(回復力)を高めるための支援に取り組みます。

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アフリカ地域の子どもたちが「わたしの大切な家族と友だち」というテーマで描いた絵をプロジェクトデザインに ©日本赤十字社

子どもたちが夢を描き、未来を切り開く力に

このプロジェクトでは、アフリカ6カ国を対象に、子どもたちやその家族、地域の人々のウェルビーイング(健康・教育・衛生・保護・尊厳)を向上させるためのさまざまな活動を展開しています。

アフリカ、とくに南部アフリカは世界で最もHIV感染率が高い地域であり、世界でHIVとともに生きる子どもの大半がこの地域に集中しています。感染によって両親を失い孤児となるケースも多く、差別や偏見にさらされるなど、精神的・社会経済的にも深刻な影響を受けています。子どもたちの心と体の健やかな成長を守るための支援が必要です。

また中部アフリカでも、コンゴ共和国では、約4人に1人の子どもが低栄養。医療システムも不十分なため、マラリアや下痢など本来なら防げる理由で命を落とす子どもがいます。東アフリカのブルンジ共和国も、コロナ禍以降の経済悪化で、無償教育にもかかわらず多くの子どもが学びを諦め、安全な水にもアクセスできない状況です。こうした地域では、栄養指導や衛生教育といった住民への直接的な支援がカギとなります。 

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整備した給水場で元気に水をくむブルンジの子どもたち ©日本赤十字社

現在実施中の活動

HIV/エイズ、低栄養、教育機会の喪失――これらは子どもたちの未来を奪う深刻な問題です。
日赤は現地赤十字社による地域に根ざした活動を通じて、子どもたちが安心して成長できる環境づくりを支援しています。

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キッズクロスプロジェクト概要(580KB)

エイズ孤児を含む、社会的に弱い立場に置かれた子どもたちの「心と体」に寄り添う

対象国の一つ、エスワティニ王国では、エイズ孤児やHIV陽性者の治療・支援のほか、ティーンクラブ(18歳以下のエイズ孤児やHIV陽性者を対象とした子ども同士の交流の場)を開催しています。日本赤十字社は長年にわたり、この活動を支援しており、クラブは子どもたちにとって、安心して自分の話ができる居場所として定着しています。

また、昨年からは、学校を拠点に青少年に対する「性と生殖に関する健康と権利」についての教育・啓発も始めました。10代での妊娠、出産、また若い女性の高いHIV感染率が問題となる中で、「自分たちの身は自分たちで守ろう」と生徒たちが自主的に朝の時間にミニセッションを開くなど、子どもたち自身の間でも、HIV/エイズへの偏見をなくす活動が広がりつつあります。

HIV陽性を受け入れるのは簡単ではなかったけれど、仲間と出会い、孤独ではないと知りました。」

これは、本プロジェクトが支援する活動に参加する女の子の言葉です。活動の様子とともに、現地の人々の生の声をぜひお聞きください。

 

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エスワティニ赤十字社が運営するクリニックで活動するピアサポーター(同じ立場・経験をもつ人が、当事者同士で支え合う支援者のこと) ©IFRC

更新情報

2025年12月3日:南部アフリカ地域「空白地帯を作らない」コミュニティ保健支援(エスワティニ・ザンビア)

2024年11月27日:南部アフリカ支援事業「地域保健と気候変動対策」 〜ナミビアとマラウイの子どもたちとともに〜

2024年8月7日:ザンビアの干ばつ被害

2023年12月20日:赤十字運動の未来を担う子どもたちを育てる~南部アフリカ赤十字社の取り組み~

2023年9月27日:いのちと健康は自分たちで守る~ブルンジ:赤十字ボランティアのたすけあい~

2022年8月31日:『聞く』から始める感染症予防〜スーダン赤新月社のボランティアの挑戦〜

2022年6⽉8⽇:「静かな大災害」に襲われたアフリカに思いを馳せて

2021年8月25日:「野菜の日」とアフリカのベジタブルガーデン

2018年11月30日:世界エイズデー

2018年4月25日:世界のHIV感染者数≒カナダの全人口

2017年5月19日:HIV/エイズ感染症対策

2016年5月10日:多様性の視点を持って、南部アフリカ地域を支える~日赤のHIV/AIDS事業~