第41回「NHK海外たすけあい」キャンペーンがスタート!

今年も日本赤十字社は、世界各地で紛争、災害、病気などにより苦しんでいる人びとを救うために「NHK海外たすけあい」キャンペーンを実施します。

赤十字は動いてる!
~今、危機に瀕している1億人の命をつなぐために。~

昨年、紛争や迫害などで避難を余儀なくされた人々は1億人を超え、今も増え続けています。この状況は、80人に1が避難生活を送っているということであり、その4割が18歳未満の子どもです。避難生活を送る人々は、ある日突然、故郷や住んでいる家を追われ、教育、労働、移動などの機会も保障されず、先の見えない生活を余儀なくされています。この人道危機が長期化することは、国際社会や人々の関心が薄れ、苦しんでいる人々が取り残されてしまう危うさを示唆しています。

日本赤十字社は、このように危機的な状況にさらされている人々のいのちと健康、尊厳を守るために、世界191の国や地域にある赤十字・赤新月社と協力して、365日支援活動を続けています。前を向いて進もうとする難民・避難民の「生きる力」を支えるために、そして関心が薄れた人道危機からも誰一人取り残さないために、みなさまのご支援をよろしくお願いします。

『第41NHK海外たすけあいキャンペーン』

実施期間: 2023121()1225()

特設サイト: SAVE365 Magazine 
      ※右のQRコードを読み取ってもご覧いただけます。 Save365_tasukeai_2023.png

概 要 : 「NHK海外たすけあい」とは

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現地に寄り添った支援を続ける

NHKと日本赤十字社の共催で昭和581983)年から始まった「NHK海外たすけあい」募金キャンペーンは、令和5(2023)年度で41回目を迎えました。キャンペーンが始まってから前回までに皆様からいただいたご支援は、累計約287億円に上り、世界166の国と地域の支援を必要とする人々に届けられました。

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紛争に伴う難民・避難民などへの対応

 昨年2月以降にウクライナ各地で激化した戦闘などにより、国内で避難している人々の他、未だ多くの人々が国外に避難し[1]、緊張と不安の中で過ごしています。また、中東地域やバングラデシュでは、人道危機が長期化し、多くの難民・避難民が厳しい環境下での生活を強いられ続けています。世界の難民・避難民の数は、1億人以上[2]に上ります。
 赤十字は、各国のニーズに応じて医療支援、救援物資・医薬品の配布、こころのケア、給水支援、生計支援、離散家族支援など現地の人々に寄り添った支援を継続しています。

[1] United Nations Office for the Coordination of Humanitarian Affairs: OCHA
[2] The Office of the United Nations High Commissioner for Refugees:UNHCR

<昨年度の支援地域>
中東地域、バングラデシュ、ウクライナ、南スーダン、ソマリア、コンゴ民主共和国、エチオピア、ナイジェリア、ミャンマー、マリ、リビア、レバノン、ニジェール

頻発、激甚化する災害への対応

 世界各地において、気候変動の影響と見られる災害が頻発しています。食料危機や保健衛生状況にも影響があると言われています[3]
 赤十字は脆弱な立場に置かれた人々への食料支援、現金・物資給付による総合的な生計支援、医療サービスの提供や給水・衛生及び衛生促進、こころのケアのほか、小規模農家に対して種苗や農具、技術支援を行うなど様々な支援を実施しています。

[3] IPCC – Red Cross Red Crescent Climate Centre

<昨年度の主な緊急支援>
トルコ・シリア:地震、アフリカ地域:食料危機、エチオピア:食料危機、南アフリカ:洪水/土砂災害、ニジェール:食料危機、アンゴラ:食料危機、スリランカ:経済危機等、バングラデシュ:洪水、ウガンダ:難民の人口移動、アフガニスタン:地震等人道危機 他

人びとのレジリエンスを高めるための取り組み

 赤十字では、平時から人々が予測不能な災害に備え、自ら対応し、立ち上がる力、すなわち「レジリエンス」を高めるための防災教育や救急法の普及などを行っています。レジリエンスの礎になるのが、人々の心身の健康です。
 世界では、全人口の少なくとも半数の人々が基本的な保健衛生サービス(衛生的な上下水道の利用や感染症予防教育、母子産前産後健康診断等)を受けることができていないといわれています[4]。また、年間250万人が亡くなるともいわれるエイズ、マラリア、結核の三大感染症のほか、上述の大規模な人口移動や気候変動による影響は、厳しい環境にいる人々のリスクをさらに高めています。困難な状況下にある人々への支援に加え、「自らの命と健康は自分で守る」という意識を一人ひとりが持つことが何より大切です。赤十字は、現地のボランティアとともに、地域の生活習慣や文化をよく理解した上で、病気やけがの「予防」のための啓発活動も展開しています。

[4] World Bank, Tracking Universal Health Coverage: 2017 Global Monitoring Report, pp.14

<昨年度の主な支援内容>
ルワンダ:気候変動、貧困対策、アフガニスタン:気候変動、貧困対策、インドネシア:防災、ラオス:救急法普及、南部アフリカ地域(ナミビア、マラウイ、エスワティニ、ザンビア):感染症対策等、東アフリカ地域(ブルンジ、タンザニア、スーダン ):地域保健強化 他

NHK番組「あなたのやさしさを2023NHK海外たすけあい~」

紛争や迫害などにより多くの難民・避難民が国内外で過酷な生活を送っている中、日本赤十字社がバングラデシュ南部避難民キャンプや、レバノンのパレスチナ難民キャンプの病院で行っている活動についてお伝えするとともに、継続的な支援の必要性を訴え、NHK海外たすけあいへの寄付が実際にどのような支援につながるのか、現地で活動している職員の映像やインタビューを通じて伝えます。

NHK番組>
  「あなたのやさしさを2023NHK海外たすけあい~」 <総合ほか>
  【放送スケジュール】
   12月2日(土)総合 22:5022:55
   12月7日(木)Eテレ 11:50~11:55
   12月7日(木)Eテレ 23:50~23:55   
   ※放送日時は変更の可能性がございます。
   NHK海外たすけあい期間中、数回の再放送を予定しております。

 「きょうからNHK歳末・海外たすけあい」
   12月1日(金) 総合 10:55~10:58、 ラジオ第1 15:52~15:55

 「どーも、NHK」
   12月3日(日) 総合 11:20~11:54

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