令和8年熊本地震 赤十字ボランティアによる啓発活動 -炎天下で活動する人たちを守るために-
熊本地震の発生から3週間が経過しました。被害の大きかった地域では、県内外から多くのボランティアが駆けつけ、住宅の片付けや清掃、物資の運搬など、さまざまな支援活動を実施しています。現地では日中の最高気温が35度に達する猛暑日が続いており、避難生活を送る方々や炎天下で活動するボランティア双方にとって、熱中症のリスクが深刻な課題となっています。
こうした状況を受け、日本赤十字社(以下、日赤)は避難所において、特に注意したい健康リスクとその予防方法をまとめた啓発チラシを配布しています。
このチラシは、日赤が日頃から行っている赤十字救急法など講習の普及活動で得た知見を生かして作成されたものです。
さらに、日赤熊本県支部では支援者自身が安全に活動できるように、災害ボランティアに向けた熱中症予防の啓発活動も実施しています。
今回は、被災地での赤十字ボランティアの取り組みの一例として、現場での熱中症予防の啓発活動について詳しくご紹介します。
支援に駆けつけたボランティアを守るために
日赤熊本県支部は、宇土市社会福祉協議会と連携して8月10日に宇土市でボランティア向け説明会を実施しました。
熱中症予防の啓発活動を担ったのは、赤十字ボランティアのメンバーです。活動開始前のガイダンスとして「こまめな水分補給」、「適度な休憩」、「他の活動者の見守り」、「119番通報時の対応」など、熱中症予防の重要ポイントを、短い時間で簡潔に呼びかけました。
啓発活動に携わった赤十字ボランティアの伴(ばん)さんは、「ボランティア参加者が対象のため、知識面だけでなく『実際の行動で注意すべき点』を伝えることを意識しました」と話します。また、普段から赤十字講習に携わり、この日の説明を担当した福嶋さんは、「今回は学生さんの参加もあったため、若い方にも関心を持ってもらえるよう話す内容を工夫し、一つでも多くの注意点が伝わるよう意識しました」と振り返りました。
説明を受けた参加者からは、「学んだことを活かし、こまめな水分補給と自分の体調管理を意識して、しっかり休憩を取りながら活動したい」といった前向きな声が聞かれました。
現場に合わせた工夫で知識を普及
説明会に参加したボランティアたち
赤十字ボランティアの福嶋さん(左)と伴さん(右)
また、災害ボランティアの受付を担う宇土市社会福祉協議会の職員からも、今回の取り組みに対して大きな期待と信頼が寄せられています。「社会福祉協議会の職員ではカバーしきれない専門的な部分もあるため、赤十字の取り組みは非常に助かっています。赤十字のマークを背負った方が説明されると、参加するボランティアの方々も『しっかり話を聞こう』と意識が向くのを感じます。今後もぜひ継続して協力いただきたいです」と語ってくださいました。
熱中症は、正しい知識と日頃の心がけで防ぐことができます。日赤では平時から赤十字救急法や避難生活支援講習を開催し、熱中症をはじめ、避難生活で発生しやすい疾病や健康課題の予防啓発に取り組んでいます。今回の震災においても、地域社会や他団体と緊密に連携しながら、これらの赤十字講習のノウハウを活かし、過酷な環境下で復旧に励むボランティアの安全確保と、被災された方々のからだとこころの健康を守る支援を継続してまいります。
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