イスラエル・ガザ人道危機:新しい始まりを支える赤十字
先週末の10月10日に、イスラエルとハマスの停戦合意に基づく第一段階のオペレーションが始まりました。武力衝突が激化して、10月7日で2年が経過し一刻も早い停戦が待たれていたところ(こちら)でした。今回の停戦は、命を救い、苦しみを和らげる人道支援を続けるうえでも、重要な機会です。

©ICRC
赤十字による解放された方々への支援
赤十字国際委員会(ICRC)は今回のイスラエルとハマスの停戦合意の一環として、10月13日までに、人質20人をイスラエル当局に引き渡すとともに、被拘束者1,808人をガザ地区およびヨルダン川西岸地区に帰還させる支援を行いました。さらに4人の人質のご遺体をイスラエル当局に引き渡しました。
ICRC総裁であるミリアナ・スポリアリッチの声明は次の通りです。
「今回の合意が、解放された人びととその家族、そして何百万人もの市民にとって新たな始まりとなることを願っています。まだ多くの家族が大切な人の帰りを不安の中で待っており、その願いがかなうことを望みます。停戦が維持されなければなりません」
ICRCは2023年10月以降、双方の合意に基づき、これまで複数回にわたって計172人の人質の解放と3,472人の被拘束者の釈放に伴い、移送を支援しています。
ICRC総裁メッセージ
現地では食料や清潔な水をはじめとした支援物資の搬入、医療サービスの拡充などが喫緊の課題であり、日本赤十字社は国際赤十字や現地の赤十字・赤新月社と連絡を緊密に取り合いながら、苦しむ人びとへの支援を継続します。