【速報6】コロンビア地震:自ら被災しながら、立ち上がる赤十字ボランティア
現地時間2026年8月10日にコロンビア西部を襲ったマグニチュード7.4の大規模地震から2カ月。強い揺れは広い地域に及び、これまでに335人が死亡、4516人が負傷し、約48万人が被災しています(9月30日時点、OCHA)。
住宅への被害も甚大で、10万戸以上の住宅が居住不可能と判定されました。さらに、約400カ所の医療施設と4000カ所を超える教育施設にも被害が及び、水道や下水道など、暮らしを支える基礎サービスにも大きな影響が出ています。被災地では、住まいの再建や生活の立て直しに向けた支援が必要とされています。
支える側から、支えられる側へ
特に大きな被害を受けたチョコ県キブドに暮らす姉妹であるバネッサさんとマーリンさんは、11年間にわたりコロンビア赤十字社(以下、コロンビア赤)のボランティアとして活動してきました。
今回の地震により、2人の両親は無事でしたが、幼い頃から暮らしてきた家は倒壊し、家財とともに、長年大切にしてきた赤十字のユニフォームもがれきの下に埋まってしまいました。
コロンビア赤のボランティア、バネッサさんとマーリンさん。地震で自宅を失いながらも、地域の人びとへの支援活動を続けている。©CRC
24歳のバネッサさんは、人生の半分をボランティア活動に捧げてきました。赤十字の支部まで1時間かけて歩き、そこから船に乗って車ではアクセスできない地域へ支援物資を届けると、ユニフォーム姿の彼女を見つけた近所の子どもたちが駆け寄ってハグする光景を目にしてきました。8月10日の地震発生後もすぐにユニフォームを着て救援活動に向かいたいと願いましたが、病気の父親や、ショックで食事も睡眠もとれなくなった母親、幼い家族を支えるため、自宅に残ることを選びました。
21歳のマーリンさんは当時、離れた町で看護実習中でした。家族に何度も電話をかけましたがつながらず、友人を通じて家族の無事と自宅の倒壊を知りました。実習を中断して駆けつけようとしましたが、中断すれば卒業できなくなるため、家族を案じながらも病院で患者のケアを続けました。
その後、姉妹は再びキブドで合流しました。手元に残ったユニフォームは、2人合わせてズボン2本とシャツ1枚。それでも2人は残されたユニフォームを身にまとい、再び赤十字の活動に戻りました。
マーリンさんは「きっとすべて良くなると信じています。どれほど良くなるかは分かりませんが、必ず良くなります。」と語ります。姉妹の元には、コロンビア赤から新しいユニフォームとともに、家賃支援が届けられました。また、必要な時には心理社会的支援を受けることもできます。2人は11年間にわたり、赤十字のボランティア活動を通して「助けは必ず届く」と地域の人びとに示してきました。今度は自分たちが支えられる側となったことで、そのつながりをより実感しています。
コロンビア赤の仲間と支援物資の配付準備を行うバネッサさん(コロンビア・チョコ県)©IFRC
被災者に寄り添うコロンビア赤十字社
コロンビア赤は、地震発生直後から全国のネットワークを生かし、捜索・救助、保健医療、こころのケア、家族の再会支援、救援物資の配付などの活動を続けています。
8月31日時点で、2567件の医療・健康相談、3600件の心理社会的支援、5000件を超える家族との連絡回復支援を実施したほか、食料キット1万687個、生活必需品などの非食料品キット1万3338個、安全な水約1万5700リットルを提供しました。
こうした活動を通じて、これまでに2万5000人以上へ支援を届けています。
しかし、支援を行う赤十字ボランティア自身も被災しています。今回の地震では、286人の赤十字ボランティアが被災し、複数の支部施設も使用できなくなりました。それでも、ボランティアや職員は、自らも困難を抱えながら、地域の人びとのいのちと暮らしを守るため活動を続けています。
コロンビア赤のチームは被災した地域で医療支援や心理社会的支援(こころのケア)、人道支援を提供している。(コロンビア・チョコ県)©IFRC
赤十字はこれからも、被災した人びとのいのちと尊厳を守るため支援を続けてまいります。コロンビアの被災地へ温かい思いを届けるため、引き続きご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。
「2026年コロンビア地震救援金」
受付期間:令和8(2026)年8月25日(火)~令和8(2026)年11月30日(月)
使途:国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)、赤十字国際委員会(ICRC)、コロンビア赤十字社および日本赤十字社が行う、被災者への救援・復興支援活動および防災・減災活動などに充てられます。