【速報2】アフガニスタン地震:被災地で続く、命をつなぐ救援活動

 2025年8月31日 午後1147分(現地時間)にアフガニスタン東部で発生したマグニチュード6.0の地震により、クナール州、ナンガルハール州、ラグマン州で広範囲にわたる被害が発生しています。アフガニスタン赤新月社は、9月3日現在、この地震により少なくとも1,400人以上が亡くなり、3,500人以上が負傷、8,000棟以上の家屋が倒壊していると発表し、その数は刻一刻と増加しています。

 被災地のクナール州やナンガルハール州では地滑りにより多くの道路が遮断され、被災地域の孤立が深刻化しています。更に、橋の崩壊も複数報告されています。またクナール州及びナンガルハール州の一部地域では、通信システムがほぼ機能停止状態にあり、電話・携帯電話のネットワークが不通、水道などのインフラや学校施設の損傷も報告されています。

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被災地で倒壊した建物と救援活動を開始したアフガニスタン赤新月社のスタッフ©Meer Abdullah Rasikh/IFRC

■現地赤新月社は被災地での救援活動などを実施

 アフガニスタン赤新月社は、発災直後からスタッフおよびボランティアを動員して、被災地における捜索・救助などの緊急対応や医療支援、並びに被害状況のアセスメントを行っています。現地で活動する国際赤十字・赤新月社連盟(以下、連盟)職員も現地の状況および活動について、以下の動画で報告しています。

 ナンガルハール州では、救急車が負傷者を各地から医療施設へ搬送し続けていますが、現地の病院は地震により負傷した人々が殺到しているため、収容能力の限界に達しています。現在の被災地では、捜索・救助とその資機材、緊急医療(医薬品提供、外傷治療、血液供給)、食料および清潔な水が必要とされ、特に女性、子ども、障がい者などぜい弱な立場にある人々を含む被災者への支援が喫緊の課題となっています。

■国際赤十字は救援活動を調整中

 連盟及び赤十字国際委員会(以下、ICRC)は発災直後から、アフガニスタン赤新月社および周辺の各国赤十字・赤新月社からの情報収集・支援調整を実施しています。ICRCは東部ナンガルハールを拠点に、アフガニスタン赤新月社と連携して対応に当たるとともに、被災地の病院に不可欠な医薬品を届けるため、現地当局とも調整を進めています。

 日本赤十字社は、連盟、ICRC、各国赤十字社・赤新月社と密に情報交換をしながら、必要な支援の調整を続けるとともに、現地の様子や赤十字の支援活動などの続報をお伝えしてまいります。

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負傷者への応急手当を行うアフガニスタン赤新月社の緊急医療チーム©Meer Abdullah Rasikh/IFRC

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発災直後から被災された方々の捜索・救助活動を行うアフガニスタン赤新月社スタッフ©Meer Abdullah Rasikh/IFRC

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