【速報7】ミャンマー地震:現地ニーズに応え物資の現物寄贈を決定

ミャンマー地震の被災地では、橋や道路、病院といった施設への影響に加え、全壊した家屋が12万戸に上るとも報じられています。また、40℃を超す日中の酷暑や衛生環境の悪化への、早急な対応が求められています。加えて、先週末にはサガインやマンダレーで季節外れの大雨が降り、屋外での避難を強いられている人びとを襲いました。今後ミャンマーでは5月後半頃から雨季を迎えますが、この時期にはモンスーン豪雨による大規模な洪水が発生することも少なくなく、被災された方々の生活や救援活動も一層困難さを増すことが予想されます。
日本赤十字社(以下、日赤)はこのような被災地のニーズに対し、防水シート3,000枚、家族用テント300張、おむつや歯ブラシ、タオルなどを含む衛生用品セット3,000個の現物寄贈を決定しました(約3,000万円相当)。
これらの物資は日赤が災害対応用としてマレーシア・クアラルンプールにある国際赤十字・赤新月社連盟(以下、連盟)の倉庫に備蓄していたもので、数日中にミャンマーに向けて輸送され、順次被災地で配付されます。

20250408-a59f66b2197ac147c3e2973c9c12b4b2cdca56b6.jpgクアラルンプールにある倉庫の様子©JRCS

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衛生用品セットの中身©JRCS

■災害に備え、迅速に対応するために

自然災害の発生そのものを防ぐことは出来ませんが、その被害を最小限にとどめるため、日赤では平時より災害対応用資機材(キット)の配備やスタッフの研修などを行うアジア・大洋州給水・衛生災害対応キット整備事業を展開しています。
ミャンマー赤十字社の給水・衛生チームコーディネーターとして地震被害の対応にあたっているプーカインさんも日赤が支援した給水・衛生に関する研修を受講した1人です。他にも日赤の研修を受けた2人のミャンマー赤十字社スタッフが地震対応に従事しています。今回の地震の被災地では今も給水網が回復しておらず、川の水を浄水するタンクを新たに設置したり、安全な飲料水や生活用水を被災コミュニティの人びとに配付したりするなど、ミャンマー赤十字社スタッフを中心とした地道な活動が続いています。

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サガインで給水・衛生チームの活動報告を行うプーカインさん。背景は設置準備中の浄水タンク。©NRC

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ネピドーで安全な水の配付を準備するミャンマー赤十字社スタッフ©MRCS

日赤では今後も継続して緊急救援、そして現地スタッフやボランティアへの研修等を通した能力強化も行ってまいります。
引き続き、皆さまからのご関心、ご協力をお寄せいただきますようよろしくお願いいたします。

「2025年ミャンマー地震救援金」

受付期間:2025年4月1日(火)~ 2025年6月30日(月)
使 途 :連盟、ICRC、ミャンマー赤十字社、タイ赤十字社および日赤が行う、ミャンマーおよびタイにおける救援・復興支援活動や防災・減災活動等に充てられます。

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