【速報15】ウクライナ危機: 国際赤十字に9億円の追加資金援助を実施

 本年3月2日に「ウクライナ人道危機救援金」の受付を開始してからこれまで、多くの皆様からのご支援をいただいております。温かなご支援、ご協力誠にありがとうございます。

 この度、日本赤十字社は、ウクライナでの人道危機対応及びウクライナからの避難民を受け入れる周辺国とその他の国々における赤十字の救援活動を支援するため、国際赤十字・赤新月社連盟(連盟)、赤十字国際委員会(ICRC)の緊急救援アピール(資金援助要請)に対して、9億円の追加資金援助を実施しました。

 連盟とICRCに4.5億円ずつ送金し、各地で赤十字の中立な人道支援活動に使用されます。送金は今回で4回目となり、日本赤十字社から連盟とICRCへ送金した合計額は372000万円(連盟・ICRCともに186000万円ずつ)にのぼります。

 皆さまのご寄付への思いを迅速に、現地の赤十字活動に生かしてまいります。

画像 ウクライナの鉄道駅で子どものおもちゃや救援物資等を配付するボランティア

■最前線で活動する日赤職員

 現在、日赤はウクライナ及び周辺国への人的支援も行っています。

 過去の速報では、日赤職員の現地への人員派遣として、

モルドバ:国際救援倉庫の管理責任者(大阪赤十字病院:河合謙佑係長)【速報10】

ウクライナ:仮設診療所の薬剤師(大阪赤十字病院:仲里泰太郎薬剤師)【速報13】

の活動の様子をお伝えしてまいりました。

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新しい倉庫に救援物資を搬入する河合係長

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仮設診療所に届いた薬品を運ぶ仲里薬剤師

 現地で行っている日赤職員の活動の一つに、国際赤十字との連絡調整というものがあります。

 日赤は紛争が始まって以来、連盟の調整本部があるブタペスト(ハンガリー)を拠点にウクライナ赤十字社が置かれているウジュホロド(ウクライナ)等に行き来し、国際赤十字との連絡調整とのための要員を継続派遣してきました。現在も3人目の連絡調整員が現地で活動中です。

 連絡調整員は主に日赤からの資金・物資・技術・人的支援をウクライナ及び周辺国での活動に投入するため、最前線で協議・調達・手配を行う役割を担っています。

画像 連盟職員と松山係長(右)

 具体的な活動について、5月中旬まで約1か月の活動をおこないました松山救援係長はこのように語っています。

 「連絡調整員の役割は、現場の声、状況を把握したうえで日赤の強みである保健医療の分野での人材や資機材の提供機会を逃さぬよう活かすこと、そして、保健医療に限らず現地のニーズを把握したうえで、日赤ならこういう支援ができるという、積極的な提案をしていくことです。基本的には国際赤十字を通じた支援を模索していますが、ウクライナ赤十字社に対して直接支援できることがあればそれも模索すべく、ウクライナ赤十字社と日赤との2国間の対話も進めています。

 現地にいてまずプラスになったと感じているのは、時差がないということです。救援は、スピード、迅速さが重要です。時差がほとんどない場所で活動することで、現地のニーズを把握し、即座に動くことができます。また、情報の量と質の違いも大きく、現地の情報共有の会議への参加や、話のやりとりで得られる情報がたくさんあります。

 4月下旬、ウクライナに薬剤師を派遣したいという要請が入った時、即時に日赤の仲里さんを推薦して派遣が実現したのもウクライナ支援の中心地にいたからこそだと思います。

 現地で活動をして、対面の重要さをあらためて実感しています。特に救援事業では、対面による意思疎通、正確な情報交換、スピード感は欠かせないと実感しました。」

画像 ハンガリーのオフィスで連盟の職員と話す松山係長(右)

 紛争が始まって3か月が経過し、ウクライナ人道危機の支援の現場では、中長期化を見据えた活動の準備も進められています。これからも日赤は国際赤十字の一員としてどのような支援が行えるのか、現地での情報取集を積極的に行い、ニーズに合わせた支援を届けられるよう活動を続けます。

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「ウクライナ人道危機救援金」

受付期間: 2022年3月2日(水)~2022年9月30日(金)

使途  : 国際赤十字・赤新月社連盟、赤十字国際委員会、および各国赤十字・赤新月社が実施する、ウクライナでの人道危機対応及びウクライナからの避難民を受け入れる周辺国とその他の国々における救援活動を支援するために使われます。