【WORLD NEWS】 大地震を乗り越え トルコ赤新月社、「3.11」被災地訪問

壊滅的な被害を受けた被災地(トルコ)

地震の教訓を共有し未来につなげるためトルコから来日、3.11の被災地・石巻を訪問

トルコでの活動

  • 救急法感染症予防などの地域保健支援
  • 清潔な水、シャワーなどを提供する給水・衛生支援
  • 献血センター献血ルームの建設 など

石巻視察での「学び」

  • 地震災害に対する最善の備えは「訓練と伝承」
東日本大震災の津波の被害状況を伝える「震災遺構 門脇小学校」を訪れたトルコ赤新月社の一行

赤十字の
取り組み

トルコ×日本

同じ地震大国として、災害の教訓を共有し、助け合える未来へ

日赤では、トルコ・シリア地震発災直後から職員を現地に派遣し、被災された人々が最も必要とする支援を続けてきました。トルコにおいては、緊急の物資支援や現金給付だけでなく、仮設住宅での「地域保健支援」に、浄水車両の調達、献血ルームの新規移設などの支援を行い、現地の復興を後押ししています。

トルコも日本と同様に地震大国ですが、2023年の被害は想定を大きく超え、トルコ赤新月社(以下、トルコ赤)はその教訓から、防災・減災事業を強化する方針を決定。多くの大地震を乗り越えてきた日本と学び合うことを目的とし、今回の来日が実現しました。

校舎1階、当時職員室だった一角。卒業式直前で金庫には卒業証書が。震災後、金庫をこじ開けて証書を取り出した形跡が残っている

宮城県・石巻市を訪れた一行は、まず、津波と津波火災の被害状況を残す、石巻市震災遺構 門脇小学校を訪問。東日本大震災の語り部・高橋正子さんの案内で、津波で破壊された校舎1階、火災で焼き尽くされた2階を回り、体育館に展示される当時の仮設住宅や、生徒たちが避難した高台への経路を見学しました。実際に仮設住宅で生活していた高橋さんが涙ながらに当時の状況を語る姿に、トルコ赤のメンバーが目を潤ませるシーンも。

門脇小学校を視察するトルコ赤スタッフ。語り部・高橋さんの話に真剣に耳を傾ける

その後、隣接するNPO法人3.11メモリアルネットワークが運営する「Meet門脇」を訪問し、石巻市内の全体の被災状況と復興、防災対策について説明を受けました。最後に青少年赤十字加盟校の石巻高校にて、生徒と共に語り部ライブに参加し、トルコ赤の救援活動報告と生徒たちの防災活動発表などを行い、交流を深めました。

※東日本大震災の記憶と教訓を未来につなぐために2021年から続く「JRCオンライン語り部ライブ」

石巻高校にて。生徒たちにトルコの現状を報告するムラットさん

VOICE

トルコ赤の声

ムラット・セザール さん

遺構施設の内部を見て、津波の脅威を実感し、言葉になりませんでした。しかし、在校生が避難できて命が助かったということは、災害時に危険を回避する意識づけがしっかりできていた証です。それこそが被害を減らす備えだと納得しました。教育の場では生徒同士が知識を共有し、その活動を日赤が支え、日本政府も後押ししている。まるでパズルのように、それぞれのピースがかみ合って協力しています。防災の仕組みとしてよく機能しているのです。トルコでも同じようなことを実現できれば、と思いました。

門脇小学校体育館内に展示される仮設住宅前で、涙ながらに当時の状況を語る高橋さん

語り部の声

高橋 正子(たかはし しょうこ) さん

私は、津波で自宅が流され、1カ月ほど避難所で生活した後、仮設住宅に移りました。そこでいただいた冷蔵庫や炊飯器など、生活に欠かせない家電一式は赤十字を通して集められた海外の寄付によるものと知り、感謝で胸がいっぱいになりました。他にも、石巻では発災後2日間で1000人ものボランティアが駆けつけ、荒れ果てた街を片付けてくれました。たくさんの方々に助けられ、今こうして生きています。15年たっても、私たちの街にはまだ帰らぬ家族を探す人がいて、私は震災を風化させないために語り部をしています。今回は支援してくれた海外の方に直接お礼を伝えることができて、うれしかったです。

青少年赤十字メンバーの声

石巻高校 2年
前田 理央
(まえだ りお) さん

震災のとき僕は2歳だったので記憶はほとんどないです。今回、トルコの被害を聞いて、東北と同じように苦しんでいる人々がいると知りました。東北も、世界も、助け合っていくために、知ることが大切だと思いました

いまも続く支援
「トルコ・シリア地震3年 赤十字の救援・
復興の歩みと防災への取り組み」について