12月5日は国際ボランティアデー ~赤十字ボランティアがもらった「ありがとう」の言葉~

様々な「○○の日」がある中、ボランティアに関する記念日があることをご存じでしょうか?
12月5日の「国際ボランティアデー」は、1985年に国連によって定められた記念日です。
ボランティア活動に貴重な時間と努力を捧げている世界中の人々を称賛し、感謝する機会となっています。

本記事では、国際ボランティアデーにちなみ、日々赤十字ボランティアとして活動することの魅力とは?モチベーションとなっていることは?など、熱い想いが伝わってくる3人のボランティアの声を紹介します。

皆様の支えで生かされている。だから、私も支えたい。

田附 弘子さん(滋賀県東近江市能登川赤十字奉仕団委員長)は、ひとり暮らしの高齢者宅訪問をはじめとする様々な活動を地域赤十字奉仕団員として43年間続けています。

画像 施設の入所者にやさしく寄り添う田附さん

同じ目的に向かって仲間と共に組織として活動することで、大きな力となります。
私は、「1人の100歩より、100人の1歩」と考え、日々活動しています。

ボランティア活動を通して、仲間から学ぶことも多く、様々な人々と信頼関係を築けることが幸せです。
また、活動に対して「ありがとう」という言葉をかけていただくと、清々しく温かく嬉しい気持ちになり、「活動していて良かった」と思います。

ボランティア活動の全てが、私の生きがいに繋がっています。
これからも、一生涯にわたって感謝の気持ちをもってボランティア活動に励みたいです。


〈関連リンク〉

日本赤十字社滋賀県支部 地域赤十字奉仕団特設サイト

魅力は立場や年齢を問わず「人道」の実現を目指して一緒に活動できること

石本 瑛寛さん(熊本県青年赤十字奉仕団及び大分県青年赤十字奉仕団団員)は、大学生の時から青年赤十字奉仕団員として活動しています。

画像 青年赤十字奉仕団で研修を行う石本さん(右)

熊本地震の際、医療活動など専門的な支援ができず申し訳ない気持ちがありました。
そんな思いの中で避難所に救援物資を運んだ時、一人の小学生から「ありがとう」と飴をもらいました。
ボランティアの私も被災者の役に立てているのだと嬉しく思った当時の気持ちを、今も鮮明に覚えており、モチベーションになっています。
その経験がきっかけとなり、私は災害などに苦しむ人を少なくしたいという思いをもって活動しています。
また、共に活動している仲間の中に「この人凄いな」とか「こんな風になりたい」と思う人ができて、良いところを真似するようにしています。

日赤には立場や年齢を問わず多くの尊敬する仲間がいて、様々なことを教わっています。
これからも「人道」を実現するため、平時は学んだことを身近な人に伝え、災害時は実際に活動するなど、思いを行動にしていきたいです。


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熊本県青年赤十字奉仕団Twitter

熊本県における令和2年7月豪雨災害時の奉仕団活動

人の役にたったと思える時が最高に幸せ

田島 孝子さん(新潟県赤十字安全奉仕団 五泉市分団委員長)は、赤十字の救護ボランティアとして約50年間活動しています。

画像 「被災者の苦しみを少しでも軽減したい。」と支援活動を続けた田島さん

京都の赤十字看護学校に入学し、看護技術以外に赤十字ボランティア精神を学びました。
救護ボランティアを始めて以降、赤十字のボランティアとして活動しています。
私達は、職員と同様に赤十字の精神(特に人道、公平、中立)に沿って活動しています。
例えば、平時の救急法講習で知識をすぐ理解できる方と時間のかかる方がいると感じた際、その方々の特性を生かして活動いただけるよう、調整をしています。

災害時の活動でも赤十字ならではの印象深い出来事がありました。
今年夏の水害の被災地で活動した際、高齢の方から(私達の身に着けている)赤十字マークを見て、『困っているので、来て下さい』と呼び止められました。
足に負った傷の手当てが必要な状態でした。
赤十字マークがあったから苦しみに気づけて良かったと思った瞬間でした。

ボランティア活動を通じて、人の痛みを軽減できたり、予防できたり、安らぎを提供できたりして、『ありがとう』という言葉を人から自然体で言っていただけます。
私にとって最高の幸せは、人の役にたったと思える時です。


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赤十字NEWS  2022年10月号