体験から伝える福祉職の魅力(秋田赤十字乳児院)

 2026年(令和8年)6月14日、秋田市で開催された明治安田生命保険相互会社主催の『こどもシゴト博®(以下、シゴト博)』に、秋田赤十字乳児院が出展しました。
 このイベントは、未就学児から小学生までの子どもとその保護者を対象にしており、子どもたちがさまざまな職業体験を通じて地域の人々と交流し、将来の夢や職業への関心を育むことを目的に、2023年度より、毎年各地で開催されています。

■福祉の仕事のあたたかさを体験できる展示

 秋田赤十字乳児院は、昨年に続いて2回目のシゴト博出展となりましたが、地域の方々に乳児院や赤十字の活動を知ってもらうとともに、赤ちゃんのお世話の体験を通じて、人と人との関わりの中で生まれるやさしさや赤十字で働くことのやりがいを感じてもらいたいという思いから、今年も出展しました。
 当日、会場ではアナウンサーや消防士などさまざまな職業体験でにぎわう中、乳児院のブースにも多くの親子連れが訪れました。
 体験内容を準備したのは乳児院で働く保育士たち。子どもたちが楽しく、ワクワクできることを目指し、保育士という仕事を難しく説明するのではなく、赤ちゃん人形の抱っこ体験からおままごとの延長のような形で「赤ちゃんのお世話をする」仕事のやりがいを学べるブースを用意しました。
 最初は、「思っていたより重い」と驚きながら緊張した表情で人形を抱き上げていた子どもたちも、職員と一緒に、赤ちゃんをあやしたり、ミルクを飲ませたりするうちに、だんだんと愛着がうまれ、「かわいい」とやさしくなでる姿などが見られました。
 また、職員から「乳児院では、保育士がお父さん・お母さんの代わりとなり、たくさんの愛情を注ぎながら子どもたちを育てています」と伝えると、「お母さんもこうやって育ててくれていたんだね、ありがとう」と隣にいるお母さんへ感謝の言葉を口にする子も見られました。それをきっかけに、親子で赤ちゃんの頃の思い出を話す様子も見られ、会場にはあたたかな時間が流れていました。

抱っこ体験をする子どもたち

初めての抱っこ体験にドキドキの子どもたち

親子で思い出話

「よく寝る子だったんだよ」と、親子で思い出話

 体験後も、子どもたちは名残惜しそうに赤ちゃん人形を抱き続けていました。シゴト博への出展は、福祉の仕事が持つ、人に寄り添い、思いやりをもって関わるあたたかさを、たくさんの子どもたちに感じてもらえる機会となりました。

■誰かの力になる、福祉の仕事

 イベントに参加した秋田赤十字乳児院の保育士に、福祉の仕事の魅力について話を聞きました。

画像 園児とボール遊びをする保育士

 「保育士は、子どものお世話をするというだけでなく、子どもの成長に深く関わることができる仕事です。子どもにとって安心できる存在になれること、社会に貢献している実感が持てること、そして自分自身の成長にもつながることが魅力だと感じています。
 楽しいことばかりではなく、悩むこともありますが、自分の関わりが子どもの未来につながっていきます。『誰かの力になりたい』という気持ちがある方にとって、大きなやりがいを感じられる仕事ではないかと思います。
 今回の体験が、少しでも福祉職へのあこがれを持つきっかけになればうれしいです。」

■利用者の豊かな生活を支え続けるために

 秋田赤十字乳児院では、今回のようなイベントへの参加に加えて、社会福祉協議会が主催している「高校生の福祉の職場体験事業」の受け入れや、保育・看護の専門学校の生徒の実習受け入れなどにも取り組んでいます。また、日本赤十字社(以下、日赤)の他の社会福祉施設でも、地域に福祉の仕事の魅力を発信するさまざまな活動に取り組んでいます。

 昨今、保育士や介護士など、福祉を支える人材の確保が課題となっています。適切な人員が確保されなければ、施設の利用者一人一人に必要な支援を十分に届けることが難しくなることも考えられます。これからも利用者が安心して過ごすためには、多くの福祉職の力が必要です。

 日赤の社会福祉施設は、支援を必要としている方が安心して過ごし、その人らしい生活が送れるように、今後もそれぞれの地域で、施設の取り組みや福祉の仕事に興味を持ってもらえるよう取り組んでいきます。

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