乳児院の子育て支援事業 ~こどもの健やかな成長を考える児童福祉週間~

 5月5日はこどもの日。この日から5月11日までの1週間は、こどもたちの健やかな成長を国民全体で考えることを目的とした、「こどもまんなか 児童福祉週間(主唱:こども家庭庁ほか、協力:日本赤十字社など189団体)」と定められています。
 この期間中、全国各地の児童福祉施設や地方公共団体などでは、こども一人一人が安心して育つことを大切にしながら地域全体でこどもを支えるという、児童福祉の理念を広く伝えるために、こどもの権利条約や児童虐待防止に関する啓発運動や、親子で参加できる交流イベントやこどもまつりなど、さまざまな活動を行っています 。

 日本赤十字社が運営する児童福祉施設でも、児童福祉の理念を大切にし、こどもの発達段階や特徴に寄り添った日々の支援を行うとともに、すべてのこどもとその家族が安心して過ごせる地域づくりにも取り組んでいます。

■安心とつながりを育む子育て支援事業

 日本赤十字社医療センター附属乳児院では、月に1回、生後3か月から1歳までのこどもとその家族を対象とした交流会「育児サークル ひだまり」、1歳から2歳までのこどもとその家族を対象とした交流会「育児ひろば ぽかぽか」 を開催しています。助産師や保育士、心理士、栄養士などの専門職が関わり、月ごとにテーマを変えて、専門職による日々の子育てに役立つミニ講座と交流の時間を設けています。また、ミニ講座の前には、参加者みんながリラックスできるよう、また、こどもたちが好きな歌や本を保護者にも知ってもらうために、保育士が手遊び歌や絵本の読み聞かせを行っています。
 3月の育児サークルでは、助産師と保育士が講師となり、ベビーマッサージを行いました。声をかけながら肌にやさしく触れることで、赤ちゃんが安心するとともに、落ち着いて赤ちゃんと触れ合うことで、保護者の不安軽減にもつながりました。参加した保護者からは、「その日はよく眠ってくれた」「落ち着いて過ごせた」などの声を聞くことができました。
 講座のあとは、月齢ごとに分かれての座談会を実施しました。先輩パパ・ママへの質問や、日頃感じている悩み、うれしかった出来事などを共有する中で、「同じような状況で子育てをしている人がいる」と知る機会にもなりました。こうして生まれた横のつながりは、その後の声かけや交流へと広がり、日常の子育てを支え合う関係づくりにもつながっています。

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手遊び歌や絵本の読み聞かせで、自然と場が和みます

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ふれあいを大切に行うベビーマッサージのミニ講座

 また、別の日のミニ講座では心理士が「受援力(じゅえんりょく)」についての話をしました。受援力とは、困ったときに「助けて」と声を上げること、そして差し伸べられた支援を遠慮せず受け取る力のことです。「頑張って一人でやらなければ」と抱え込みやすい子育ての中で、身近な人や場に頼ることも大切な選択肢であること、日頃の交流がその第一歩になることを伝えました。

画像 専門職を交え、安心して悩みや思いを共有できる座談会

 サークルに参加した保護者からは、「出産後、他の赤ちゃんやお母さんたちと会う機会が少なかったので気分転換になった」「毎回テーマが違い、参加するのが楽しみになっている」といった声が寄せられています。
 日本赤十字社医療センター附属乳児院の子育て支援事業は、日々の子育てに関する悩みや不安を共有し合える場を設けることで、地域の保護者同士のつながりを育むとともに、専門職が子育てを支える機会づくりとなっています。

■地域福祉を支える施設を目指して

 近年、親戚や地域とのつながりの希薄化や少子化の進展により、子育ての中で、育児への不安や孤立を感じる家庭が増えています。
 こどもたちが健やかに成長していくためには、こうした家庭を支え、地域の中で人と人がつながり、専門職や保護者同士で気軽に相談や交流ができる体制づくりや取り組みが大切になってきます。

 日本赤十字社の児童福祉施設は、地域のこどもとその家族の心のよりどころとなれるよう、日々の養育だけでなく、子育て支援事業も続けていきます。

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