ベビーマッサージでこころのコミュニケーション!~茨城県支部乳児院の子育て支援

日本赤十字社(以下、日赤)が運営する乳児院は、地域の子育てを応援するため、さまざまな支援を行っています。

そのうちの一つである茨城県支部乳児院(茨城県水戸市)は、地域における子どもの健やかな成長を支えるため、子育て家庭を対象とした保育に役立つ情報の提供や、子育て中の親同士が交流する場の提供など、総合的な子育て支援に取り組んでいます。

同乳児院はこれまでも、乳幼児期の食事に関するセミナーやバルーンアート教室を開催し、地域の子育て家庭との交流を深めてきました。

今回は『ベビーマッサージと夫婦のコミュニケーション技術』と題して3月に開催した、同乳児院の子育て支援講座をご紹介します。

「気持ちいいね」~こころも触れ合うベビーマッサージ

「マッサージを始めるよ!ママといっぱい触れ合おうね」

講師を務めたのは、元水戸赤十字病院看護師の田中早苗さん。

行動心理士の資格も持つ田中さんは現在、ベビーマッサージの認定講師としてさまざまな講座や教室で講師を務めるなど、活躍しています。

当日は生後3カ月から9カ月の乳児を育てる母親4人が参加し、和気あいあいとした雰囲気の中で講座が始まりました。

「気持ちよかったね。うれしいね」

ベビーマッサージは母親が乳児と触れ合い、いのちの尊さを実感することができる、こころのコミュニケーションです。

母親の温かい手でマッサージを行うことによって乳児のこころが満たされ、脳の発達を促したり、運動機能を高めたりすることができます。マッサージ後は乳児がぐっすり眠れるようになるというリラックス効果も。

また、母親もマッサージを通じて育児に対する自信を持ち、こころのゆとりを得ることができます。

参加者は田中講師のアドバイスを受けながら、笑顔で「気持ちいいね」「楽しいね」などと声を掛け、優しくマッサージしていました。

「感謝の気持ちを伝えましょう」~夫婦のコミュニケーション技術

田中講師(写真中央)と参加者の皆さん

夫婦のコミュニケーション技術に関する講演では、日常生活の中のちょっとした工夫でコミュニケーションを円滑にする方法を学びました。

田中講師は、「夫がごみを出しておいてくれたけれど、感謝を伝え忘れてしまったときは、メモ書きでも良いので『ありがとう』という気持ちを伝えましょう」と解説。

どのようなかたちであっても感謝の気持ちをきちんと伝え、コミュニケーションを取ることが、夫婦関係を良好に保つ上で重要であると強調しました。

参加者からは、「ためになりました」「ベビーマッサージを通して子どもとコミュニケーションを取ることができ、楽しかった。家でも行います」といった感想が。田中講師は「少人数だったので、お母さんたちの日ごろの悩みなど、いろいろなことについて話ができて良かったですね」と話していました。

茨城県支部乳児院はこれからも、子どもたちの健やかな成長を支える子育て支援に取り組んでいきます。