厳しい冬を前に、アルメニアへ毛布4,000枚を寄贈~オンワード・グリーン・キャンペーン~
株式会社オンワードホールディングス(以下、オンワード)と日本赤十字社(以下、日赤)は、2011年からアジア地域を中心に、災害や社会的困難に直面する人びとへリサイクル毛布を届けるパートナーシップ事業を実施しています。配付される毛布は、オンワードの衣料品回収活動「オンワード・グリーン・キャンペーン」を通じてお客さまからお預かりした衣料品をリサイクルして製造されています。
2026年は、本パートナーシップの一環としてアルメニア共和国(以下、「アルメニア」)において4000枚の毛布を寄贈することとなりました。これに合わせ、2026年10月19日から23日には、オンワードと日赤の代表団が現地を訪問し、アルメニア赤十字社(以下、アルメニア赤)への寄贈式と、受益者への配付活動に参加しました。
アルメニア赤社長(左)へ毛布を寄贈するオンワード山﨑執行役員(右)
厳しい自然環境と社会的課題に直面するアルメニア
アルメニアは南コーカサス地域に位置する内陸国で、国土の大部分を山岳地帯が占めています。冬季には気温が氷点下まで下がる地域も多く、暖房費の負担は多くの家庭にとって深刻な課題となっています。
また、近年は物価高騰による生活費の上昇に加え、ナゴルノ・カラバフをめぐる情勢の影響を受けた避難者への対応など、人道支援のニーズは依然として高く、継続的な支援が求められています。特に、高齢者や障がいのある方、ひとり親世帯、失業や疾病などにより生活に困難を抱える世帯では、厳しい生活を余儀なくされている人びとも少なくありません。
こうした中、アルメニア赤は全国に広がる支部とボランティアのネットワークを通じて、生活必需品の配付や在宅訪問、地域での見守り活動などを実施し、人びとの生活を支えています。
今回寄贈された4000枚の毛布も、アルメニア赤を通じて、これから厳しい冬を迎える支援対象世帯へ配付される予定です。
今回、オンワードおよび日赤の代表団は、アルメニア赤の職員・ボランティアとともにセヴァン市およびイジェヴァン市を訪れ、実際に支援を受ける家庭も訪問しました。それぞれの暮らしや抱える課題について話を伺うと、暖房費や食料費の不足だけでなく、障がいのある家族のケアを担うこと、ひとり親としての子育て、紛争による喪失や孤立など、多くの人びとがさまざまな課題に直面しながら生活していることが分かりました。
人びとの思いをつなぐ一枚の毛布
寄贈式や家庭訪問では、オンワードの代表団が、毛布に込められた日本の人びとの思いを受益者やアルメニア赤の職員・ボランティアへ伝えました。
オンワード山﨑執行役員は、「国や言葉は違っても、人びとの健やかな暮らしと健康を願う気持ちは共通しています。これから厳しい冬を迎える中、この毛布が、皆さまやご家族の心と身体を少しでも温めることができれば幸いです」と述べました。また、「アルメニアの皆さまを支援したいという思いを込めて、日本のお客さまを代表してここへ伺いました。」と、日本から寄せられた思いを伝えました。
これを受け、アルメニア赤の関係者は、「毛布は単に身体を温めるだけのものではありません。遠く離れた日本の皆さんがアルメニアの人びとのことを気に掛け、支えてくれていることが伝わり、私たちの心も温めてくれます」と感謝を述べました。
厳しい冬を前に届けられた毛布は、防寒用品としてだけでなく、日本とアルメニアの人びとをつなぐものになりました。
受益者の声:冬の暮らしを支える毛布
「支援を受けながら、私も誰かを支えたい」
セヴァン市で訪問した39歳のマルガリアンさんは、夫と17歳の長男、障がいのある10歳の娘、7歳の息子とともに公営住宅で暮らしています。
美容師として働きながら、アルメニア赤の支援を受けているマルガリアンさん。自身も支援を受ける一方で、時間を見つけてはボランティアとして高齢者の散髪を行うなど、地域の人びとのために活動を続けています。
「私たち家族にとって毛布は冬を越すための大切な生活用品です。夜は家族みんなで使います。」と話しました。
「子どもたちを暖かく包んであげたい」
45歳のアヌシュさんは、3人の子どもを育てるシングルマザーです。家族4人で公営住宅に暮らしていますが、キッチンやトイレは他の世帯と共用です。
自身も過去の交通事故の後遺症を抱えながら、自閉症のある5歳の息子カレンくんの子育てに日々奮闘しています。
「セヴァン市の冬は本当に寒くなります。電気代を支払うことも難しく、食料を買うお金に困ることもあります。いただいた毛布で子どもたちを暖かく包んであげたいです。」
生活の厳しさを語りながらも、終始子どもたちの将来を案じる姿が印象的でした。
家庭訪問で生活の課題や冬への不安について語るアヌシュさんと息子のカレンくん
日本とアルメニアをつなぐ支援の輪
アルメニア赤は引き続き全国の支部を通じて、支援を必要とする世帯への毛布配付を進めていきます。
今回の毛布寄贈は、「オンワード・グリーン・キャンペーン」にご協力いただいた日本の皆さまの善意によって実現しました。日赤は今後もオンワードと連携し、日本の皆さまの思いを世界各地で支援を必要とする人びとへつなぐ活動を継続していきます。
引き続き毛布を受益者へ届けるアルメニア赤の支部ボランティア © ARCS