【速報6】ベネズエラ地震:避難生活の長期化で高まる支援ニーズ、日本赤十字社は3,000万円の追加資金援助を決定

 現地時間2026年6月24日にベネズエラ北中部で発生した大地震により、これまでに3,800人以上が死亡し、16,700人以上が負傷しました(7月8日時点、国連発表[1])。少なくとも7州が被災し、87カ所の避難所で1万6,600人以上が避難生活を送っています。発災から2週間が経過し、支援の重点は「命を救う段階」から、「健康と暮らしを支える段階」へと移りつつあります。
 このような状況の中、日本赤十字社は救援物資支援のため、新たに3,000万円の資金援助を決定しました。この資金は、国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)を通じて、衛生用品セットや家屋修繕用ツールキットなどの救援物資の調達・輸送・配付などに活用されます。

[1] Situation Report No.15 Earthquake in Venezuela 8 July 2026 OCHA

画像 ベネズエラのカラカスで、被災者に救援物資を配付するベネズエラ赤のボランティア©VRC

国際赤十字の緊急医療支援チームが活動開始へ

 こうした状況を受け、IFRCはスペイン赤十字社と連携して、ラ・グアイラ州に診療所ERU(緊急対応ユニット)の設営を進めています。7月4日には資機材が到着し、医師や看護師など16人の医療チームが現地入りしました。
 この診療所ERUは、対象地域の人口3万人に対する保健医療サービスを提供できる能力を備え、20床の観察入院機能を有しています。診療に加えて、母子保健、予防接種、疾病・栄養管理、感染症対策、心理社会的支援(こころのケア)など幅広いサービスを提供します。また、巡回診療チームも活動を開始し、医療機関へのアクセスが難しい地域や避難所を今後訪問する予定です。
 一方、ベネズエラ赤十字社(以下、ベネズエラ赤)は地震発生直後から救護所や仮設病院の運営および巡回診療を行っており、7月4日時点で合計1,930件以上の診療を実施しました。この中には500人以上の高齢者や29人の妊婦が含まれています。

変化する被災者のニーズに応える

 発災直後は外傷や骨折などへの緊急医療が中心でしたが、時間の経過とともに被災者が抱える課題も変化しています。被災地では38の医療施設が被害を受けており、高血圧や糖尿病などの慢性疾患への対応や、妊産婦・高齢者への保健サービス、感染症対策が重要な課題となっています。
 また、安全な水へのアクセスや衛生環境の確保も欠かせません。ベネズエラ赤は、1時間あたり5,000リットルを浄水できる給水設備を運用し、仮設病院や活動拠点に安全な水を供給しています。さらに、ラ・グアイラ州のスタジアムには2万2,000リットル規模の給水システムを設置したほか、8個のシャワーと10脚の仮設トイレを整備するなど、避難所の衛生環境改善にも取り組んでいます。

p-VEN0476.jpgラ・グアイラ州の仮設病院で被災者を診療するベネズエラ赤のボランティア©VRC

p-VEN0434.pngラ・グアイラ州のスタジアムに設置された給水システム©VRC

こころに寄り添う支援

 地震による影響は、身体だけに及ぶものではありません。突然住まいを失った人、大切な家族や友人の安否を気遣う人、繰り返し発生する余震への不安を抱える人など、多くの被災者が大きな心理的負担を抱えています。
 被災者のこころの回復を支えることは、生活再建への大切な第一歩です。ベネズエラ赤は、心理社会的支援(こころのケア)を継続的に実施し、避難生活を送る家族への支援に加え、子どもたちが安心して過ごせる環境づくりや、高齢者など特に配慮が必要な人びとへの支援も進めています。

画像 被災者に寄り添いながら、医療支援やこころのケアを行うベネズエラ赤のボランティア©VRC

世界の赤十字が力を合わせて

 今回の地震対応では、ベネズエラ赤を中心に、IFRCや赤十字国際委員会(ICRC)、各国の赤十字・赤新月社が連携して、人的および物的支援を展開しています。
 IFRCは、ロジスティクスERUおよび支援拠点(要員向け宿泊施設、事務所の設置・管理などを行う)ERUの派遣を開始し、それぞれスイス赤十字社とデンマーク赤十字社が中心となって、物流体制や活動基盤の強化を進めています。
 さらに、国際赤十字は地震で離ればなれになった家族の再会支援にも取り組んでおり、2,526件の安否確認と家族再会支援の要請に対応しています。病院や遺体安置所で家族を探すための2,100件以上の電話照会についても確認作業が続けられています。

画像 地震で離ればなれになった家族の安否確認や連絡再開を支える赤十字の家族再会支援©VRC

 被災者の健康と暮らしを支える支援はまだ始まったばかりです。ベネズエラ赤と世界各国の赤十字・赤新月社は、被災者一人ひとりに寄り添いながら支援を続けていきます。

2026年ベネズエラ地震救援金

受付期間:令和8(2026)年6月30日(火)~令和8(2026)年9月30日(水)
使途:国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)、赤十字国際委員会(ICRC)、ベネズエラ赤十字社、および日本赤十字社が行う、被災者への救援・復興支援活動および防災・減災活動などに充てられます。

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