新型コロナウイルス感染拡大の中、忘れてはいけない自然災害の脅威

世界中に蔓延している新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)。赤十字国際ニュースでも、国際赤十字のCOVID-19に対する活動を2回に渡りお伝えしてきました(記事はこちらからご覧いただけます: )。

このような新しい感染症が全世界で広がっている未曾有の状況下においても、台風、サイクロン、干ばつ、洪水といった、気候変動によってもたらされる自然災害は容赦なく私たちに襲い掛かります。赤十字は、COVID-19に加えて、これらの災害救護活動にも全力で取り組んでいます。

サイクロン「ハロルド」、大洋州の島々を直撃

2020年4月初旬、南大洋州のバヌアツ、フィジー、ソロモン諸島などの国々を、大型サイクロン「ハロルド」が直撃、甚大な被害をもたらしました。2015年に同地域を襲ったサイクロン「パム」以来の大型サイクロンです。

バヌアツ赤十字社は、サイクロンの動きを注視しつつ、上陸前から救援物資の準備や各島にいる支部の職員を含めた支援調整を進めていました。4月5日に「カテゴリー5」の巨大サイクロンとなったハロルドは、その後島々や首都のポートビラに、暴風雨、川の氾濫や高潮の被害、土砂崩れなどをもたらしました。特に被害の大きかったサンマ州、ペナマ州、マランパ州の島々に住む12万人以上(国民の4割以上)が被災したといわれています。被害の多かった村には支部の職員やボランティアが出向いて、身動きが取れなくなってしまった住民の救助等を行いました(写真左参照©バヌアツ赤十字社)。

このような大規模な自然災害後には、COVID-19だけでなく、デング熱や下痢など、感染症の流行が広がることが懸念されます。手洗いや衛生環境を整えることの重要性について、引き続き啓発活動が続けられています。フィジーでは、ボランティアが救援物資と共に感染症対策のリーフレットを配布しています。バヌアツでは、簡易水道に見立てた木の枝を用いながら、より実践的な形で正しい手洗いの方法が伝えられています(写真右参照©バヌアツ赤十字社)。

サイクロン「パム」1
サイクロン「パム」2

中東、アフリカの国々でも自然災害の被害が

被害のあった家屋に屋根を配布するルワンダ赤のボランティア

被害のあった家屋に屋根を配布するルワンダ赤のボランティア©ルワンダ赤十字社

中東のイエメンでは、南部のアデンで3月下旬から続いている豪雨による洪水が発生し、15万人近くが被害を受けました。その4割は国内避難民で、子供を含む死者も出ています。イエメン赤新月社のボランティアは、被災者の避難誘導や救援物資の配付を行いました。

また、アフリカのケニアやブルンジ、ルワンダでも、3月から続く雨期の影響で洪水が発生しています。ルワンダでは1万人近くが被災し、ルワンダ赤十字社は、住居を修繕するための屋根の配付など行っています。

COVID-19感染拡大の中、このような世界各国の自然災害のニュースは日本ではあまり報道されていませんが、赤十字はこのような災害対応にも引き続き取り組んでいます。

これからアジア地域も雨期を迎え、水害の発生も懸念されます。自然災害により衛生環境の悪化や、人との距離が保てない環境での避難生活を余儀なくされるかもしれません。このような自然災害にも、例年以上にしっかり備えることが大切となっています。

コラム:Keep Calm and Learn Online~自宅で英語で学ぶ~

長引くCOVID-19の影響を受け、オンライン学習に注目が集まっています。国際赤十字・赤新月社連盟は、この危機が起こる以前より、Learning Platformと呼ばれる学習サイトを通じて、スタッフやボランティアに学習する機会を提供してきました。このサイトは、誰でも無料で登録することができます。今回は、今注目の研修を3つご紹介します。

+++++ IFRC Learning Platform 登録&学習開始はこちら +++++

1. Coronavirus: Basic knowledge and prevention measures (English)

コロナウイルスとは?COVID-19の症状とは?どうやって感染するの?予防策は?といった基本的な情報について学びます。特にストレス管理が役に立ちそうです。

2. COVID-19 Guidance for eCBHFA volunteers

新型コロナウイルスの基本情報だけでなく、感染しない・させないために、どのように行動を変えていったらよいか、クイズやケーススタディを通じて楽しく学べるようになっています。

3. Keep Calm and Learn Online

在宅で可能な学習手段についての情報(海外の大学や赤十字のオンラインコースの一覧等)が掲載されています。色々な学習オプションをまとめて探したい人にお勧めです。

留意事項:これらの研修コースは各団体機関のものであり、その内容について日本赤十字社は一切の責任を負うものではありません。

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日本赤十字社の新型コロナウイルスに対する活動はこちらをご覧ください。

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