夏は最高気温が50度にもなり、過去最高では71.5度を記録したこともあるジブチは、「世界で最も暑い国」と言われています。国土の89%が砂漠、または乾燥した荒れ地で、近年では気候変動に伴う気温の上昇によって家畜の被害も深刻化しています。さらに、砂漠化によって水不足や水質の悪化が進み、農作物の収穫量も減少。食料の確保が難しいため、食料を、そして当然のごとく水も、輸入に頼らざるを得ません。
加えて、経済は中継貿易や軍事基地の使用料に依存していることから、国民の失業率は27.9%と世界3位の高さです(ILOデータ、2024年)。また、隣国・エチオピアやソマリアからアラビア半島に向かう通り道であることから、避難する人々が数多く流入していることも課題です。
1977年に設立されたジブチ赤新月社(以下、ジブチ赤)は、首都ジブチ市にある本社と5つの支部を拠点とし、人道・開発分野におけるジブチ政府の補完機関の役割も果たしています。アフリカにある赤十字社の中では規模の小さい組織ですが、事業分野は保健、水と衛生、難民・避難民の保護など、多岐にわたります。
今回の気候変動対応事業「ジブチの森プロジェクト」では、ジブチ赤と日赤が協定を結び、ジブチ政府の植林計画に基づいて1万5000本の植樹をする他、農地を増やし、干ばつや食糧危機への対応を支援します。
本プロジェクトの計画の1つ目は、学校での環境教育と植樹の取り組みです。
支援対象の2校で赤十字クラブを設立し、同クラブによる100本の植樹を予定しています。また、気候変動への意識変容セッションを実施することで、若い世代の適応力と意欲を高めます。2つ目は、コミュニティーのレジリエンス強化です。人々が厳しい気候条件下でも農業の収穫量や栄養状態を維持し、経済的安定を改善するキャンペーンを行うとともに、干ばつや高温に強い農業の技術指導、家庭菜園の普及なども実施します。





