【新年のご挨拶】2025年も日本赤十字社は歩み続けます 日本赤十字社社長 清家 篤
150周年を見据え、使命感を持って
自然災害に
翻弄された2024年を経て
気候変動対応も
さらなる重要課題に
新年、あけましておめでとうございます 。年頭に当たり、皆さまにとりまして今年が良い年となりますことを心からお祈り致します。また、日頃より日本赤十字社に賜っておりますご支援に対しまして厚く御礼を申し上げます。
昨年は、元日に能登半島地震、9月にはその被災地に大雨災害と、能登半島は甚大な被害に見舞われました。被害に遭われた全ての方々に、心よりお見舞い申し上げます。
日赤は、発災直後から救護班などを派遣し、総力を挙げて救護活動を実施し、また多くの赤十字ボランティアも駆け付け、復興に向けて被災者に寄り添った活動に力を注いでいます。さらに7月には秋田・山形を中心とした大雨災害、8月には西日本で台風10号の被害など、自然災害は頻発しています。
こうした災害への対応力を高めるため、日赤では、救護員のさらなる実践力の向上、赤十字防災セミナーや講習事業の推進、さらに気候変動の影響による人道課題への理解・関心を深めるための取り組みもはじめています。
「いのちと健康、尊厳を守る」
この使命を胸に、さらなる進化を
海外ではウクライナやパレスチナでの武力紛争はもちろん、その他の地域でも武力紛争は絶えません。現在、世界の人口の4分の1はそうした紛争地域での生活を余儀なくされているともいわれています。
こうした中で昨年10月には、赤十字・赤新月国際会議がジュネーブで開催されました。そこでは「国際人道法の遵守に向けた普遍的な文化の醸成」や、「武力紛争中のICT活動による潜在的な人的被害からの民間人およびその他の対象者・対象物の保護」などについて議論を交わし、日赤は、初等教育から人道教育を取り入れることを働きかけて日本政府と共同誓約を発表しました。
今年4月には大阪・関西万博が開幕し、日赤も出展致します。赤十字の理念を実践し普及する「赤十字運動」にちなみ、パビリオン名は「国際赤十字・赤新月運動館」としています。「人間を救うのは、人間だ。」というテーマのもと、「私たちには人を苦しみから救うチカラがある」と、感じていただける展示を制作中です。
日赤は「人間のいのちと健康、尊厳を守る」使命を帯びて時代と共に事業を拡大させて進化し、2年後には150周年を迎えます。これからもその使命を実現し続けるために、皆さまとの絆をさらに強め、今年も真摯に活動を続けてまいります。
【赤十字NEWSオンライン版 TOP へ】