12月のエリアニュース

全国各地、あなたの生活のすぐそばで日本赤十字社の活動は行われています。

北海道

北海道の地域医療を支える看護師の卵たち「最後の戴帽式」


「戴帽式」は、入学後の半年間に基礎看護学を集中して学び、これから実習で患者さんに関わる節目となる、「看護の道を歩む」という決意を形にする儀式です。
10月31日、北海道の浦河赤十字看護専門学校では“最後の戴帽式”が行われました。今年の入学生は6人。同校は1990年に開校し、これまで800人以上の看護師を送り出してきましたが、2028年の6人の卒業によって閉校となります。同校の向井早霧副学校長は「本校は地域との温かな交流を意識した教育を行ってきました。学生たちは、地域に愛されていることを実感し、地域に恩返ししたいという思いで巣立ちます。戴帽式を終えた6人も、地域と人に寄り添う看護師になってくれることを願っています」と思いを述べました。

香川県1

福井県

南海トラフなど大規模地震を想定 災害救護訓練が各地で

災害救護は、赤十字の使命です。日赤支部は、災害対策基本法に定められた指定公共機関であり、迅速かつ最善の救護活動を行うため、全国各地で訓練を実施しています。

日赤香川県支部では、9月18日、10月17日の2日間、「令和7年度支部・施設合同救護員基礎研修会」を開催し、64人が参加。1日目は救護員としての役割や活動の流れを理解した後、初動対応についてのグループワークを行い、トリアージや避難所アセスメントなどを学びました。また2日目は、被災地に派遣された想定で、災害救護活動の具体的な流れを確認しました。

10月23日には、香川県石油コンビナート総合防災訓練に同支部救護班が参加しました。訓練は、南海トラフ地震によりタンク側板から軽油が漏えい・引火して火災が発生し、負傷者も出た想定で実施。日赤救護班は、仮設救護所での負傷者の応急処置、医療機関への搬送を実践形式で訓練しました。

日赤の第3ブロック(長野、富山、石川、静岡、愛知、三重、岐阜、福井)支部では、10月11日から12日にかけて、福井県支部および同県内の施設を利用し、令和7年度第3ブロック支部合同災害救護訓練を実施しました。

この訓練には、ブロック各県支部の医師や看護師、災害対策本部要員など、約120人が参加。福井県内で震度7の大地震が発生したという想定で、救護班の派遣調整など、災害対策本部のスムーズな運営のための訓練を行いました。
また、救護班やコーディネートチームなどの支援チームは、被害状況を確認し、巡回診療や、傷病者を医療機関に搬送する流れなどを確認する訓練を行いました。

奈良県

香川県2

愛媛県

学園祭で、動物園で… 各支部による啓発イベント

日赤奈良県支部では、10月11日に県内のショッピングモールにて、消防防災フェアを開催しました。今回は、初めて近隣の消防機関と合同で開催。同支部は心肺蘇生の体験、救急車・災害救護者の展示、子ども用救護服・ナース服の着用ブースなどを展開し、献血の受付も行いました。日赤オリジナルグッズの詰め合わせがもらえるスタンプラリーも好評で、ハートラちゃんとけんけつちゃんも登場するなど、大盛況でした。

香川県支部では、10月25日に開催された香川大学学園祭に初出展。心肺蘇生やAED、気道異物の除去、三角巾を使った応急手当の仕方などが体験できるブースを展開しました。ブースの運営は、香川県青年赤十字奉仕団に加盟する同大学、香川県立保健医療大学、四国医療福祉専門学校、穴吹医療大学校の4校の学生が行い、同支部職員や香川県赤十字安全奉仕団もサポート。赤十字の活動やその意義を、多くの学生たちに伝えました。

愛媛県支部では、事故予防の意識向上を目的として、11月2日に愛媛県立とべ動物園にて啓発イベントを開催しました。当日は、AEDを用いた心肺蘇生や気道異物除去の手技体験コーナー、ヒートショック予防のためのクイズコーナーを展開しました。来場者は、赤十字救急法指導員によるレクチャーを受け、実際に人形や専用器具を使って胸部圧迫や気道異物除去を体験。冬場増加するヒートショックに関する啓発では、入浴時の注意点や温度管理の重要性について学びました。

大分県

豪雨被災地の視察も 絆を深める赤十字奉仕団研修・交流会

日赤大分県支部では、10月24日から一泊二日の行程で、赤十字奉仕団同士の連携強化と、防災・減災意識の向上を目的として、「大分県赤十字奉仕団研修・交流会」を開催しました。

 初日は、福岡県東峰村を訪問。平成29年7月九州北部豪雨で山腹崩壊や河川氾濫による大量の土砂・流木などで甚大な被害を受けた被災地を視察しました。同地域の復興に尽力した方のガイドにより当時の状況や支援活動について説明を受け、参加者は熱心に聞き入り自身の糧にしていました。

 2日目は、前日の視察を踏まえ、「災害時に自分たちにできること」をテーマにグループワークを実施し、活発に意見交換しました。普段活動する場所や活動内容が異なるため、顔を合わせることのない地域奉仕団や特別奉仕団が、所属を超え、共に協力し合うことの意義や喜びを再認識する機会となりました。

徳島県

「自ら考え行動する力」を育む! 青少年赤十字加盟園に防災教材贈呈

日赤徳島県支部・徳島県赤十字有功会は、「子どもたちが“自分の命は自分で守る”力を育み、いざというときに迷わず正しい行動がとれるように」との願いを込めて、10月21日に青少年赤十字に加盟する県内の幼稚園・認定こども園に向けて、幼児向け赤十字防災教材『まちがいさがし きけんはっけん』を贈呈しました。

鳴門教育大学附属幼稚園で行われた贈呈式には、年長児48人が参加。同有功会の川島周副会長から、代表園児2人に教材が手渡されました。贈呈式後は、実際に赤十字防災セミナーを開催。地震が起きた際に危険なことをイラストから探す場面では、子どもたち自らが考え、なぜその行動が間違っているのかを話し合う、頼もしい姿が見られました。