【けんけつのいま】vol.5 「ありがとうの声」を届けたい! 院内ポストの取り組み
このコーナーでは、献血を推進するために各地で行われているさまざまな取り組みを紹介していきます。
「ありがとうの声」。これは、輸血を受けた患者さんやそのご家族の「感謝のメッセージ」を献血者に届ける取り組みです。全国の血液センターが実施していますが、その中でも神奈川県赤十字血液センターでは独自の取り組みを進め、その結果、メッセージの投稿数が約3.3倍もアップ、SNSを通じて献血者からも反響があり、「助けられた感謝」と「誰かを救えた喜び」の交感・交流が高まりました。
同センターの大村加織さんは、この活動を次のように振り返ります。「もともと神奈川では赤十字病院を含め県内の4病院で“院内ポスト”を設置し、メッセージを募集していました。しかし、集まるのは年平均8件ほど…。献血は、命を支える行為なのに互いの顔が見えません。
そこで双方をつなぐ『ありがとうの声』をもっと活性化できないか、血液センターの職員で意見を交わしました。それにより、まずはセンター所長が医療機関の集まりで院内ポストの設置を“トップセールス”。設置する病院が11病院に増え、さらに病院と相談して設置場所も目に留まりやすいように工夫しました。
病院内に設置されたポスト
患者さんの「ありがとうの声」が書かれた手作りチラシ
この取り組みでメッセージ数が増えた後、予想外の展開が。寄せられた感謝の声を多くの方に見てほしいと、看護師から“輸血を受けた方の声”を採血中の献血者へ紹介したり、献血推進部門から初めて献血した方へのお礼メールにメッセージを添付したり、また献血ルームで職員がメッセージカードを手作りするなど、温かな活動の波が広がったのです」。
また、職場内にメッセージを掲示することによって多くの職員の目に留まり、もっと私たちも患者さんのために頑張ろう、という声が自然と湧き起こり、血液センター職員はあらためて、命の橋渡し役という使命を再認識したそうです。
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