日本は、世界で最大の「さい帯血移植」先進国 世界の供給数の半数以上が日本。 人気テレビ番組でも紹介!

 さまざまな血液の病気の治療に利用される「さい帯血」をご存じでしょうか。

 「さい帯血」とは、お母さんと赤ちゃんを結ぶへその緒(さい帯)と、胎盤の中に含まれる血液を指します。この血液には、血液を造るための造血幹細胞が存在し、白血病や再生不良性貧血などの重い血液の病気の治療(さい帯血移植)に活用されています。

 実は、この「さい帯血移植」において、日本は世界最大の実績があり、さい帯血バンクを介した移植(*)は、2021年3月に累計2万症例を超えました。また、「さい帯血」は出産後に赤ちゃんとへその緒が切り離されてから採取するため、提供者の負担がなく安全というメリットもあります。それらのポイントに注目し、全国放送の人気テレビ番組『世界一受けたい授業』(日本テレビ系列)でも「世界に誇る日本のさい帯血移植」として紹介されました。

 造血幹細胞は人工的に造ることができず、その細胞が存在する「さい帯血」はとても貴重ですが、出産時に処分されることがほとんど。

 また、年間で採取されるさい帯血は約2万本、そのうち移植に利用可能なものは約2500本と8分の1です。急速な少子化の進行に伴い、「さい帯血」の確保が難しくなっている昨今、安定供給を維持するために、「さい帯血」提供の協力を広げていくことが大切です。

 日赤は1994年から「さい帯血」についての取り組みを開始し、「さい帯血バンク」を立ち上げました。

 現在は、全国に6カ所ある公的さい帯血バンクのうち、4カ所を日赤が運営しています。新しい命を育む血液が、別の誰かの命を救う「さい帯血移植」をこれからも啓発・支援していきます。

*非血縁者間の造血幹細胞移植

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さい帯血バンクについて

「お母さんになられる方へ」(さい帯血の提供方法)や提携している産科施設について、詳しくはこちら

さい帯血移植を受けた患者さんの声

関東甲信越ブロック血液センターのさい帯血バンクでは、患者さんとドナーをつなぐ匿名のお手紙取り次ぎを実施し、さい帯血移植によって助けられた患者さんの感謝や喜びを分かち合える機会を広げています。
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