赤十字、世界の「現場」から(5) 赤十字国際委員会(ICRC)が展開する紛争地での保護活動や避難民支援。 その活動現場で切り取られた、知られざる世界の姿、世界の課題。

ⓒICRC

1946年、フランスの捕虜収容施設で撮影されたドイツ兵捕虜。ノルマンディー上陸後、1945年 5 月 8 日にドイツが降伏するまでに連合国側のドイツ人捕虜は数百万人を数えた。戦勝国の世論は、ドイツ人捕虜を手厚く扱うことに反対。捕虜たちは極めて劣悪で過酷な状況に置かれた。

捕虜の拘束は、兵士が戦闘に参加しないようにとどめておくもので処罰が目的ではない。第二次世界大戦前よりジュネーブ条約には捕虜の生命と尊厳の保護が明記されていたが、現実には多くの捕虜が命を落とした。条約はその反省から改正され、今日ではほぼ全ての国がこの条約を締結している。

捕虜の待遇改善に奮闘するICRCの活動についてはこちら