NHK海外たすけあい 「国境を越える感染症」 キャンペーン期間:12月1日(火)~25日(金)

助けあわなければ、感染症から世界は守れない。

毎年、日赤とNHKが共同で行っている「NHK海外たすけあい」キャンペーン。今年は感染症をテーマに支援を呼びかけます。新型コロナウイルス感染症は、瞬く間に世界中に広がりました。今こそ、世界中の人々が団結し、感染拡大を食い止めるために行動する必要があります。
 日赤は長年にわたり、衛生環境の整っていない難民キャンプや災害地域で、地道な保健衛生事業を行ってきました。今、あらためてこれらの活動の重要性が増しています。日赤が海外で展開する活動は「NHK海外たすけあい」キャンペーンで寄せられた皆さまの寄付で実現しています。
詳しくはキャンペーン特設サイトをご覧ください。

【キャンペーン動画】 Little Heroes(リトル ヒーローズ) 世界を救う小さな手

今回のキャンペーンに合わせ、あらためて「手洗い」の大切さを伝える動画を制作しました。難民キャンプや貧しい村で、手洗いを知った子供たちは「1個の石けんが宝物。そして手洗いは世界を救う」と大人たちを巻き込んでいく短編作品です。コロナ禍の世界で命を守るために、シンプルだけれど大切なメッセージを発信しています。(アニメーション作品/2分8秒)

日赤×NHK番組企画

今年の「海外たすけあい」特別番組では、91万人のシリア難民が暮らす難民キャンプ、多発する自然災害と慢性的な貧困が問題となっているルワンダで実践する感染症予防の活動を、日赤職員がリポートします。

〈Lebanon Report〉 感染症からシリア難民を守る 地道で、大切な、衛生支援

日本赤十字社/中東地域首席代表
五十嵐真希
「2011年のシリア紛争をきっかけに、レバノンには現在も91万人のシリア難民が暮らしています。私が現地で訪れる難民キャンプの住居はトタン屋根とプラスチックシートで囲われただけの簡素なもので、夏はひどい暑さ、冬は極寒の中で暮らし、生活に必要な水くみ場には水道設備はなく、簡易トイレの衛生環境も良いとは言えません。新型コロナウイルス感染症は、シリア難民にとっても生命を脅かす問題ですが、その上さらに感染拡大の影響で難民が手に入れたわずかな仕事さえも奪われてしまい、過酷な状況が続いています。日赤は感染症からシリア難民の命を守るために、現地のレバノン赤十字社と協力して、水タンクやトイレの整備、衛生キットの配布、手洗い指導などを継続しています」

「海外たすけあい」で寄せられる支援は、子どもたちが使う石けんやマスクなどの形で現地に提供されている

〈Rwanda Report〉 ラジオカーで貧困地域を巡回 正しい予防策を安全に普及

日本赤十字社/ルワンダ代表部首席代表
吉田拓
「日赤は『海外たすけあい』の寄付により2019年12月よりルワンダ南部の災害や貧困に苦しむ5つの村を対象に支援事業を始めました。しかし、今年3月にルワンダで新型コロナウイルスの感染者が出てロックダウンとなり、支援事業も一時停止。緊急帰国した私は日本からオンラインでルワンダ赤十字社と協議を重ね、予定していた貧困地域の経済活性化や水衛生の支援に加えて、三密を避けて住民に正しい情報を届ける『モバイルラジオ』の実施を決定しました。支援事業の対象地域のラジオ普及率は24%。ラジオを持たない人びとにも新型コロナウイルスの正しい知識や感染予防策を啓発するため、番組を録音し、大きなスピーカーで放送しながら村々を走行しています。ミュージシャンと制作した音楽を使うなど工夫をこらして地域の人に喜ばれています。手を洗う習慣がなかった人びとに、正しい予防知識を身につけてほしい。日赤はルワンダでの地道な活動を続けています」

大きなスピーカーで放送しながら村を巡回する「モバイルラジオ」

NHK番組情報
※緊急報道などにより予告なく変更になる場合があります
「きょうからNHK歳末・海外たすけあい」
12月1日(火)午前7時52分~7時55分 〈NHKラジオ第1〉
12月1日(火)午前10時55分~10時58分 〈NHK総合〉ほか
「あなたのやさしさを2020~NHK海外たすけあい~」
12月2日(水)午後11時40分~11時45分〈NHK総合〉ほか