【185名の高校生が参加!】日本全国の青少年赤十字メンバーが集結 ~令和2年度青少年赤十字スタディー・プログラム~

日本赤十字社では、今年の3月20日(土)に令和2年度青少年赤十字スタディー・プログラムを開催いたしました。これは、青少年赤十字活動の中心となるリーダーを養成する全国研修で、通常では4泊5日の宿泊型の研修である「スタディー・センター」を実施していますが、今年は対面で実施することが難しいため、オンラインで開催しました。

新型コロナウイルス感染症拡大の影響下において、赤十字活動の根源である人間の命の大切さを学び、オンラインで協働することを体験することが今回の目的です。

青少年赤十字で活躍するリーダーに大切なものとは?

青少年赤十字指導者の伊藤亮先生よる開会のご挨拶では、高校生メンバー達に、気づき、考え、実行するという態度目標や人道の4つの敵について解説いただきました。また、なぜここにいるのか、という視点を大切に、それぞれ困っている人のために行動するという人道的価値観をもって、主体的に行動し、周りを動かすリーダーとなってほしいと伝えました。

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(人道の4つの敵を説明する伊藤亮 先生)

人道って何?~コロナ禍における優しいこころを育てる~

青少年赤十字指導者の根本裕之先生から、「人道のこころ」について全体に向け講義をいただきました。赤十字の根幹の1つである「人道のこころ」の大切さについて、コロナ禍での差別・偏見が社会で問題視される今だからこそ、人道に基づいた行動が求められていると訴えました。講義を通してメンバー達が人道とは何か、コロナ禍の状況下での行動を考え、協働して課題を解決できるようになることを目指した指導をいただきました。

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参加者からは、講義を通じて

目の前の苦しんでいる人を助けるという言葉が心に残りました
・他県の高校生の皆さんと「コロナ禍でどんな活動をしているか」や、「マスクをしない人を見かけた時どのような対応をすれば良いか」など話し合いをし、色々な意見に触れることができ、自分たちの活動の参考にしたいと思いました。
といった感想が寄せられました。

全国から集まったメンバーとオンラインで協働しよう!

青少年赤十字指導者の伊藤亮先生にご指導いただいたコミュニケーションパートでは、全国のメンバーが青少年赤十字活動でそれぞれ抱える悩みについて話し、人道的な視点をもちつつ、他都道府県支部メンバーのために解決策やアドバイスを共有しました。

リモートでのコミュニケーションであっても、自分の意見や考えを適切な言葉で伝え、自分と異なる意見や共通点について考え、より良いコミュニケーションの取り方を考える工夫を、メンバーそれぞれ実践しました。

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参加者からは、講義を通じて

・初めは緊張して発言になかなかできなかったが、後半では積極的に発言しようと思えるようになりました。

・自分の意見を持ちながらも、他の人の意見に納得したり、自分の意見との類似点を見つけたりすることが多くあってよかったです。
といった感想が寄せられました。

思いやり・優しさの形を確認することができた1日

 参加した高校生メンバーからは、

「今回初めて参加をして、人道の精神のお話に感銘を受けました。戦争中に敵味方構わず救うという、気持ちに正直な行動から赤十字は始まったのだとわかりました。私も日常生活の中で困っている人を見かけたら、躊躇わずに声をかけることや、青少年赤十字の活動に勤しみ、少しでも人の力になるよう努めようと思います

「クイズを交えながらの人道の講義では、本来の人道のあり方だけではなく、自分自身の思いやり・優しさの形を確認することができました。今までの活動を、再び見直し、より有効的なものにしていきたいです」。と、1日を通じた学びや気づきの感想がよせられました。

次世代の青少年赤十字を育成していくために

 青少年赤十字は、人と人との触れ合いにより思いやりのこころをつくるという、集団生活に重点をおいて活動しており、2022年に100周年を迎えますが、それは今後も変わることはありません。

今般の新型コロナウイルス感染症拡大により、対面での研修が困難となる中でも、

日本赤十字社ではオンラインの利点を活かし、次世代の赤十字を担う人材のリーダーシップを育て、今後の活動につながる研修会を実施していきます。

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