【終了】インドネシア・スラウェシ島地震救援
(C) Finnish Red Cross Benjamin Suomela
インドネシア・スラウェシ島地震
2018年9月28日、インドネシア中部スラウェシ島を震源とするマグニチュード7.5の地震が発生。その後も続いた余震により、建物の崩落、地滑り、液状化に加え、数メートルの津波が発生。これまで死者2,113人、避難者は22万人以上に上り、未だ680人が行方不明となっています(10月20日現在 インドネシア国家防災庁発表)。
地元のインドネシア赤十字社(インドネシア赤)は、被災地周辺のボランティア600名以上を動員し、発災当初から行方不明者の捜索と救援物資の配布をいち早く始めました。その後、現地に調査団を送るとともに、水と衛生チームや国内医療班の派遣、救援物資の配布などを進めています。マグニチュード5以上の余震が続いていることもあり、被災者のストレスの軽減も重要となっていることから、現在こころのケア専門のチームも現地で対応に当たっています。
日本赤十字社による支援
津波の発生で大きな被害が出ていることに鑑み、日赤は発災翌日の29日に、連絡調整員をインドネシアに派遣し、救援活動をサポートしました。また、緊急救援として1000万円の資金援助とおよそ3300万円分の物資支援(毛布、雨風をしのぐためのブルーシート、テント)を国際赤十字・赤新月社連盟を通じて実施してきました。
すでに超急性期は終了しているものの、今後の早期復興フェーズに焦点を当て、インドネシア赤の仮設診療所展開や、緊急保健活動の技術指導のため、海外救援に経験豊富な日赤の医師・看護師を医療保健アドバイザーとして現地に派遣しました。
動画で見る活動
写真で見る活動
津波の被害を受けた沿岸地帯 (C)IFRC
大きな被害が出たパル市の様子 (C)IFRC
救援物資を運ぶインドネシア赤の職員とボランティア(C)IFRC
家族の安否も分からない中で救援活動にあたっていたインドネシア赤のボランティア。無事に家族と再会し涙する。(C)IFRC
子供たちへのこころのケア活動の様子。(C)IFRC
震源地近くのトンぺでの診療所開設に向けた協議(C)JRCS
震源地近くのトンぺ村に開設された仮設診療所
日赤はインドネシア赤と地元の地域医療センターと連携して、支援が入りづらい震源地近いトンぺ村に仮設診療所の開設を支援。開設以来毎日50人近くの人がこの診療所を訪れています。
今回が初めての出産だというノニさんもその一人。臨月間近で、周りに医療機関がない中、日赤の支援している診療所を頼って訪れました。
左:助産師見習いのヒクマさん(19歳)「お母さんが助産師としてこの診療所で働いているので、手伝いにきました。隣村出身で自宅の被害は大きくなかったけど、自分の住んでいるところで何が起こっているのか、自分の目で確かめたいと思ったんです」。「日本も大地震と津波から復興しているからインドネシアもきっと大丈夫」、そう伝えると「日本から助けに来てくれてありがとう」と言ってほほ笑んだ。
右:今回が初めての出産だと語るノニさん(18歳)「あと10時間ほどで生まれるだろうと言われました。男の子か、女の子かはまだわからないの。生まれてからわかる方がサプライズでいいでしょう?津波で持ち物はほとんど流されてしまったけど、生まれてくる赤ちゃんのために準備した服は手元に残ったんです。早く会いたいな。」
関連ニュース
赤十字国際ニュース インドネシア・スラウェシ島地震災害から3週間(2018年10月24日配信)
赤十字国際ニュース 世界津波の日 ~インドネシア・スラウェシ島地震 津波被災者の声~(2018年11月2日配信)
救援金の使途(2023年3月31日現在)
1. 資金拠出 連盟緊急アピールへの資金拠出:緊急救援 9,000,000円
連盟緊急アピールへの資金拠出:早期復興 50,000,000円
2. 要員派遣 緊急保健・医療アドバイザー派遣活動費 6,376,789円
先遣隊・連絡調整員活動費 1,451,187円
3. 物資支援 救援物資の支援及び再備蓄(毛布、ブルーシート、テント等) 70,298,205円
4. 現地スタッフ能力強化 157,860円
5. 広報費 3,211,860円
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合 計 14,495,901円
ご協力いただきました皆様、誠にありがとうございました。