【速報5】モロッコ地震: 被災地での大雨による災害や、気温の低下による 避難民への影響を懸念

 9月8日の夜間にモロッコ中部を襲った大地震から10日以上が経ちました。

 モロッコ政府によると、今回の震災により3,000人以上が命を落とし、数千人もの人びとが負傷したことが報告されています(9月17日時点)。

震災により、数百の村が被害を受けているとされていますが、依然として都市部から離れた被災地へのアクセスは難航しており、中にはバイクやロバでしかアクセスできない村もあるほどで、被災地へのアクセスの課題は人道支援の大きな壁となっています。

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被災したタマルーケ村では2,000棟もの建物が倒壊した©IFRC/Benoit Carpentier

加えて、被災地を更に脅かす懸念として浮かび上がってきたものは今後の大雨の影響です。

 この地域は激しい雨に見舞われる恐れがあり、土砂崩れや洪水発生が警戒されています。道路や建物の損壊など、既に脆弱化している被災地への大雨の影響は計り知れず、現地のモロッコ赤新月社や、国際赤十字・赤新月社連盟(連盟)は迅速かつ効率的に救援活動を行うため救援体制の強化を行っています。

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©IFRC

 被災地入りした連盟広報担当のブノワ氏は、「大雨により更にアクセスが困難になることが予想される被災地における救援物資の搬送は、時間との勝負となっており、地元のことを誰よりも理解するモロッコ赤新月社の知識は非常に重要、その知識を持った彼らの指揮が効率的な対応の鍵になると」と説明しています。

モロッコ赤新月社は、連盟の支援のもと、地元の公的機関と協力し、スタッフ・ボランティアを最大限動員して大雨の対策を行うことを表明しています。

迫る新たな脅威への対応や準備、それに伴うニーズに対し、赤十字は一丸となって対処を続けています。日本赤十字社も、引き続き国際赤十字と緊密に連携して被災地の状況を注視し、被災者への支援を継続します。

■気温の低下を目前に、安全な避難場所・住居の確保に注力

 今回の地震で倒壊または損壊した建物の数は、アル・ホウズ州だけで30,000棟を超えており、全体としては数万棟以上とみられています。

 家を失った人、避難を余儀なくされた人びとのニーズは、安全に過ごすことができる住居と避難先での食事や水、生活必需品などの提供です。また、山間部の地域では、来たる冬を前に間もなく気温が低下すると予想されているため、喫緊のニーズとして避難所(テントを含む)、毛布、マットレスの提供などが挙げられ、現地の活動でも重点が置かれています。その取り組みを連盟や周辺国の赤新月社がサポートしています。

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モロッコ赤新月社とカタール赤新月社は、マットレス、毛布、キッチンセットなどの物資を配付©IFRC/Benoit Carpentier

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テントや毛布、衣服や食事を積んだ15台のトラックが被災した3州へ動員された。
標高2100mにあるへき地ターシュガルト村へ入ったのはこのトラックが初めてとなった。©IFRC/Benoit Carpentier

 また、モロッコ赤新月社は、心理社会的支援を含む保健・医療支援も展開しています。

 モロッコ赤新月社の派遣した巡回医療班は、最もへき地の村へ医療やこころのケア、薬の提供を行うことを目的に活動しています。また、地元の保健・医療施設をサポートし、必需品を提供したり、ボランティアにより応急手当やこころのケアを実施し、家や愛する人を失った人びとのトラウマや恐怖を少しでも軽減できるようサポートしています。

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保健医療施設が倒壊したアミミズの町©IFRC/Benoit Carpentier

今回の震災における緊急対応から復興までの道のりは長期にわたると考えられます。

モロッコ赤新月社は今後も国際赤十字と連携し、支援の拡大を続けます。

「2023年モロッコ地震救援金」

受付期間: 2023912日(火)~20231130日(木)

使 途 : 国際赤十字・赤新月社連盟、モロッコ赤新月社、日本赤十字社が行う救援・復興支援活動、防災・減災活動等に使用されます。

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