東京都赤十字血液センターにおける血漿製剤の保管温度逸脱事案について

平素より日本赤十字社の活動にご理解とご協力を賜り厚く御礼申し上げます。
皆さまには、ご心配をおかけすることとなり申し訳ございませんでした。
当該事案について、改めて報告いたします。

1 事案の概要について

 東京都赤十字血液センター辰巳供給出張所には、新鮮凍結血漿(以下、FFP)を保管する非常用電源を備えた冷凍庫があります。
 今回の事案につきましては、昨年の設備更新時に、事業者が冷凍庫内の温度をコントロールする制御盤内に規格外の端子台を取り付けたことから当該端子台基盤が焼損し、一部制御配線が断線した結果、電力が遮断したため一部の冷凍庫が停止いたしました。その結果、輸血用血液製剤としての基準温度を超えたため、対象となる13,748本については血漿分画製剤用の原料血漿※として、製薬企業へ送付することとしています。

※新鮮凍結血漿を血漿分画製剤の原料とする場合、保管条件は6℃以下と規定されています。
 今回、基準温度内で保管されていることが確認されていることから、原料血漿へ転用する予定としました。

2 医療機関への影響について

今回の事案によりFFPを血漿分画製剤用原料血漿に転用する予定としておりますが、その代替となるFFPは、全国で保有している在庫を融通することにより対応できるため、医療機関への納品に影響はありません。

3 今後の対策について

今回の事案発生を踏まえ、改めて各施設に対して、規格どおりに端子台や配線が設置されているか等の点検を指示し、同様の事案が発生することがないよう再発防止に努めてまいります。
 最後に、皆さまに善意でご協力いただいた献血血液を無駄にすることの無いよう、今後も血液製剤の安全性や品質向上に取り組み、安定供給に万全を期してまいります。
 また、厚生労働省とも今まで以上に緊密な連携を取り、遺漏のないよう取り進めてまいります。