軍事目標と一般市民・民用物を区別することなく、無差別に攻撃することは、国際人道法に反する行為です。
地雷汚染は現代社会において、もっとも最悪な悲劇の一つです。
敵軍の進行妨害や自軍の防衛のために開発された対人地雷は、軍人以上に一般市民に多くの犠牲者を出し、
その被害者の苦悩は今もなお続いています。
地雷の種類
世界に存在する地雷は約340種類と言われていますが、その一部(レプリカ)をご紹介します。
踏むと爆発する地雷
形式 |
MD82B |
性能 |
対人爆風地雷 |
重量 |
― |
生産国 |
ベトナム |
特徴 |
最初のベトナム製地雷。不発・爆発するなど、安定していない。 |
形式 |
72(A) |
性能 |
対人爆風地雷 |
重量 |
0.15kg |
生産国 |
中国 |
特徴 |
プラスチック製。金属探知機に反応しにくいため、発見が難しい。非常に軽く、雨などで流されることもあり、埋めた場所がわからなくなる恐れがある。 |
形式 |
PMN |
性能 |
対人爆風地雷 |
重量 |
0.6kg |
生産国 |
旧ソ連 |
特徴 |
現場ではK58またはドラム地雷としても知られている。世界中で使われ、最も多く民間人を傷つけたといわれている。 |
形式 |
MD82B |
性能 |
対人爆風地雷 |
重量 |
0.45kg |
生産国 |
旧ソ連 |
特徴 |
表面の黒い部分はゴムになっている。多量の爆発物が入っているため、対車両用地雷(車を壊す地雷)としても使われる。カンボジアで最もよく見られたタイプ。 |
形式 |
TM46/YMN46 |
性能 |
対戦車地雷 |
重量 |
8.4kg |
生産国 |
ベトナム |
特徴 |
金属製。180kg~200kgの圧力がかかると爆発する。人間が踏んだくらいでは爆発しない。堅い戦車をも破壊する力があるので、地雷撤去ロボットまでも吹き飛ばす。対戦車地雷の周辺には、敵に撤去されないよう、対人地雷などの罠がしかけてあることがある。この対戦車地雷と対人地雷が混ざって埋めてあることが、地雷を取り除くことを難しくしている。 |
ワイヤー(ひも)などで仕掛ける地雷
形式 |
OZM4 |
性能 |
対人跳躍式地雷 |
重量 |
3.2kg |
生産国 |
旧ソ連 |
特徴 |
ワイヤーなどを使って仕掛けられ、人がひっかかるなどして作動すると、地上約1mに跳ね上がり炸裂する。周囲数十メートルに被害が及ぶ。威力が強く、軽装甲車を破壊できる。 |
形式 |
OZM1(PCM1) |
性能 |
対人跳躍式地雷 |
重量 |
― |
生産国 |
旧ソ連 |
特徴 |
突き出た3本の棒にワイヤーが取り付けられ、これが数ミリずれると、跳ね上がって爆発する。 |
形式 |
POMZ2M |
性能 |
対人破片式地雷 |
重量 |
1.7kg |
生産国 |
旧ソ連 |
特徴 |
下の棒を地中に差し込み、ワイヤーを使って仕掛ける。ワイヤーにひっかかると爆発。爆発すると、パイナップル状の部分がくぼみに沿って分断され、金属の破片が弾丸の2倍のスピードで、半径25~30mの範囲に飛び散る。地中に差し込んだ棒が風や雨にさらされて朽ちて、地雷本体が地中に埋まると見つけることが難しく、ワイヤーがからまり、突然爆発することがある。 |
形式 |
MON50 |
性能 |
対人指向性地雷 |
重量 |
2.0kg |
生産国 |
旧ソ連・中国 |
特徴 |
埋める地雷ではなく、地面にまとめて仕掛けられる地雷。しばしば木の幹などにつけられることもある。電気信管を遠隔操作(遠い場所でスイッチを押して)爆発させる。また、ワイヤーを使って仕掛けることもできる。 |
その他の地雷
形式 |
PFM1 |
性能 |
散布型地雷 |
重量 |
― |
生産国 |
旧ソ連 |
特徴 |
1980年代に旧ソ連によってアフガニスタンで空中からばらまかれた。『蝶々型地雷』 『緑のオウム』として知られる。二つの翼の厚いほうに、液状火薬が仕掛けられ、一定の圧力がかかると爆発する。子どもが拾い上げ、爆発する場合がある。おもちゃ型として誤解されることがあるが、散布する性能上の形である。 |
形式 |
PMD6 |
性能 |
対人爆風地雷 |
重量 |
0.5㎏ |
生産国 |
旧ソ連 |
特徴 |
戦場で作られるため、いろいろな種類がある。木材その他の材料で作られ、金属探知機には反応しない。 |