知っておこう!予防・手当の仕方 「熱中症」の"手当"編
前回は熱中症の「予防の仕方について」ご紹介しました。
令和5年、熱中症により全国で1,651名(男性980名・女性671名)が亡くなっています。また、神奈川県では、男性120名・女性49名、169名が亡くなっています(令和6年9月17日 厚生労働省資料より) 。
今回は、もしも熱中症になってしまったら…その「手当の仕方」についてお伝えします。
熱中症の手当の仕方
①できるだけ早く、涼しい場所や冷房が効いている室内で衣類をゆるめて楽な姿勢にします。
②意識があり、吐き気やおう吐がなければ経口補水液、スポーツ飲料か薄い食塩水などを飲ませます。
③皮膚の体温が高いときには、全身の皮膚を濡らして風を送ります。市販のアイスパックなどあれば、頸部、腋窩部(わきの下)鼠径部(大腿の付け根、股関節部)にあてて皮膚の直下を流れている血液を冷やします。また、頬や手のひら、足の裏を冷やすことも有効です。
ポイント
体の冷却はできるだけ早く行う必要があり、重傷者を救命できるかどうかは、いかに早く体温を下げることができるかにかかっています。
注意事項
①以下のような状態で手当の判断に迷う場合は、直ちに119番通報を!
・水分補給ができない
・症状に改善が見られない
・呼びかけにも反応がおかしい
・全身のけいれんがある など
※119番通報後も、救急隊の到着前から冷却を開始することが求められます。
②反応(意識)がなく、普段どおりの呼吸がない場合は、一次救命処置の手順で手当を行います。
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