~地域社会におけるユースの役割~赤十字7原則に関するセミナー(YABC研修)を開催

令和6年3月1日から5日間にわたり、日本赤十字社本社で「赤十字7原則に関するセミナー」(YABC研修)を開催し、12名のユースボランティアと職員が参加しました。

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7原則をポスターで表現

YABCとは??

YABCYouth as Agents of Behavioural Change:行動変容の担い手としてのユース)」は、2008年に「社会的包摂と非暴力と平和の文化の普及・促進」を目指して国際赤十字・赤新月社連盟(以下、IFRC)により開発された研修ツールです。本セミナーでは、若者が自身の考え方や態度、行動を前向きに変革するよう働きかけることにより、地域社会における倫理上のリーダーとなり、周囲にも変容を促しながら社会をより良く変える力を身に付けることを狙いとしています。

暴力の無い平和な世界を促進するにあたり、赤十字7原則の深い理解が重要だとの考えに基づき、このセミナーでは赤十字共通の行動規範である、7つの原則(人道・公平・中立・独立・奉仕・単一・世界性)と、それに対応する価値観・行動スキルを、IFRCが開発した「YABCツールキット」と呼ばれるオリジナル教材を用いて理解・習得していきました。

YABC研修は世界中の赤十字・赤新月社で実施されており、日本では今回が4回目の開催となりました。

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ポスター制作をする参加者

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各テーマについてポスターを用いて発表

参加者主体の研修

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実際にアクティビティの進行を行う参加者

参加者は、赤十字の「基本原則」を行動で表すためのスキルや、暴力抑止、社会的包摂などの社会課題をアクティビティの体験とそのセッションの振り返りを通して学びました。そして自分自身の思考の傾向や価値観を再確認し、社会的課題を解決するための前向きな自己変容につなげていきました。

また、本セミナーはYABCツールキットを使うことができる『ピアエデュケーター』の養成も兼ねているため、参加者はファシリテータースキルの向上のための様々な講義を受け、アクティビティを体験するだけでなく、自らが進行役にもなり実際にアクティビティの進行も行いました。参加者は効果的なアクティビティになるよう、様々な工夫を凝らしました。

本セミナーのファシリテーターはこれまでに研修を受け、トレーナーとなった本社職員2名が務めました。今回の参加者も研修終了後にピアエデュケーターとなり、今後地域や社会でYABCツールを活用していく予定です。
実際に、過去にセミナーに参加しピアエデュケーターとなった方が、地域でYABCツールを使ってボランティア研修などを行っている例も多くあります。

本セミナーの参加者からは、「アクティビティを通じてハッとさせられることがあり、そこから自身の普段の行動を振り返ることができた」「アクティビティを通して、相手が積極的傾聴をしてくれた時の嬉しさを知ったため、今後自分が聞く力(積極的傾聴)を備えていくためにもっと行動したいと思った」「赤十字の7原則について深く学べた5日間であった。このような知識を広めるためにも今後も継続して学習し、ピアエデュケーターとして、ファシリテーターとして成熟していきたい」などの声を聴くことができました。

本セミナーを通して赤十字7原則に則ったスキルや態度を身に付けた参加者は、セミナーで学んだこれらの方法とツールを使用し、地域や社会で仲間の意識改革や行動変容を促しながら社会をより良くしていけるように活動を行っていきます。

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修了証を受け取った参加者とファシリテーター

YABCツールキットを使用して実施する「赤十字7原則に関するセミナー」は
(株)マーフィード様からのご支援をいただいております。

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株式会社マーフィード (marfied.co.jp)