家族が感染...? 在宅看護のポイント

油断大敵!新型コロナウイルスは、まだ「ソコ」にいます! この特集では、もしも家族の一人が体調不良となり、感染の疑いがある場合に、家庭で行う看護のポイントを感染管理認定看護師のアドバイスをもとにまとめました。

新型コロナウイルスはこの先も第2波、第3波が予想されており、気の緩みは禁物です。

01_換気をし、“感染者”との接触感染対策を!

家族に感染の可能性がある場合は、世話をする人はできる限り一人に決めておくのがよいでしょう。(※)
感染者と「空間」「物」を共有せず、いかに濃厚接触を避けるかが重要です。
※ 心臓、肺、腎臓に持病のある人、糖尿病の人、免疫の低下した人、妊婦はなるべく避けてください

・感染者がいる部屋は1カ所に定め、感染者は居間や台所などに立ち入らない。
・水場に共有タオルを置かない。家族一人一人が自分専用のタオルを使う。
・感染者に食事や飲み物を渡す時は、直接手渡さない。部屋に入るときはマスク着用で、直接接触していなくてもしっかり手洗いする。
・家族全員でトイレの使用ルールを徹底する(下記アドバイス参照)。

【認定看護師のアドバイス】
普段から流す前にトイレのふたを閉めることを習慣化しましょう。そして、ふたを閉めたままトイレを出ること。菌やウイルスの飛散を少なくできます。また、常に換気をしておきましょう。感染者の使用後すぐ他の人は入らないようにし、数十分後にトイレ清掃をしてから使用するように心がけましょう。トイレ清掃は順序と方法に重要なポイントがあります。次のコーナーで紹介します。

02_清掃について


清掃において大切なのは「換気」「マスク」「手洗い」です。
清掃前から部屋の換気をし、清掃中はマスクを着用。
清掃後にはしっかりと手洗いをすることで、清掃者自身の安全を強化します。

・吐しゃ物や汚物を清掃する場合はビニール手袋をはめ、 手袋を外した後も、さらに
しっかり手洗いを行う。
・感染者の部屋の清掃や寝具を取り換えるときは、 ほこりを立ててウイルスをまき散
らさないように、静かに丁寧に行う。
・感染者が使用した物・場所で、洗ったり消毒したりできないものは72 時間以上放置。
ウイルスは72 時間で不活化するといわれています。

【認定看護師のアドバイス】

[1] ビニール手袋を外した後も、必ず手を洗ってください。ビニール手袋には微細な穴(ピンホール)が存在し、気づかないうちに手が汚染されている可能性があります。

[2] トイレの清掃、衛生管理は最も重要です。家庭用洗剤で場所によって道具を使いわけ、汚染リスクが少ない順(①ドアノブ→②トイレットペーパー保持器→③スイッチ類→④流水レバー→⑤便座のフタ(外側、特に先端)→⑥便座のフタ(内)→⑦便座(外→内)→⑧便器の内部)に清掃しましょう。さらに下痢などの症状があれば次亜塩素酸ナトリウムを含む家庭用消毒剤やアルコールで清拭し消毒します。

03_家庭で使用する消毒液について

消毒液は家庭にあるもので自作もできます。
注意事項を守り、安全に使いましょう。

・塩素系漂白剤(ハイターなど)を希釈して作る次亜塩素酸ナトリウム消毒液は日光と空気に触れる時間が長いと殺菌効果が弱まるので、少量ずつ作り短期間に使い切
・次亜塩素酸ナトリウム消毒液で拭いた後は、10 分ほど放置してから水拭きする。金属類を腐食させるため、必ず水拭きをしてください。
・アルコールを使用する場合は60%以上(できれば70%以上)のものを使用する。
消毒薬を自作する場合、他の薬剤を混ぜるのは危険なのでやめましょう。


【認定看護師のアドバイス】
スプレーボトルを使用しないこと! 消毒液は雑巾やペーパータオルにたっぷりと付けて、しっかりと絞ってから拭きます。スプレー消毒は、①噴霧により消毒液のミストを吸入する恐れがある②噴霧によりウイルスが舞い上がり、浮遊する可能性がある③汚染範囲に均等に消毒液が行き渡らない、などのデメリットがあります。

04_下記の場所を1日1回以上、消毒する

家族が触る可能性がある場所すべてに感染リスクがあります。消毒薬で手の皮膚が荒れるため、
必ず手袋をし、消毒液でぬらした布などで‶一方向”に拭くことがウイルスを戻さないコツです。

・消毒作業は、換気をしてマスクを装着。消毒液で手の皮膚が荒れるため、ビニール手袋をして行いましょう。
手が荒れるとしっかり手を洗えなくなる、これが感染防止対策にとって一番の痛手です。

【認定看護師のアドバイス】
ドアノブや扉など、肘・手の甲・手首で押すなどして開けられる場所は、なるべく手指でつかまないようにしましょう! 手のひらや指は無意識に顔を触りウイルスが付着する可能性があります。顔に触れることのない肘などを使う習慣は感染リスクを減らすことができます。

※プラスチック類はアルコール消毒で白濁することがあるため、変色の不安がある場合は掃除用洗剤で清拭することを推奨します。

この記事は赤十字NEWS 2020年6月号の掲載内容をオンライン用に編集したものです。
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