核酸増幅検査 ―Nucleic acid Amplification Test ;NAT―

  • 輸血用血液製剤の安全性確保の一環として日本赤十字社が実施している各種病原体の検査の一つです。
  • B型肝炎ウイルス・C型肝炎ウイルス・エイズウイルスに対する核酸増幅検査(NAT)です。
  • 血清学的検査の結果と併せて適否を判定します。

核酸増幅検査の特徴

献血血液にウイルスが存在していた場合に、ウイルス遺伝子を構成する核酸(DNAまたはRNA)の一部を約1億倍に増幅して検出する方法です。血清学的検査は感染後に産生された抗体を検査しますが、NATはウイルスの存在を高感度で検査するため血清学的検査に比べ、感染していても検査で陽性とならない期間(ウインドウピリオド)の短縮が期待されます。

核酸増幅検査の導入

平成11年10月~
HBV・HCV・HIVの3種のウイルスに対するミニプールNAT(500検体プール)スクリーニングを初めて導入。

平成12年 2月~
検体のプールサイズを50検体に変更。

平成16年 8月~
検体のプールサイズを20検体に変更。

平成26年 8月~
新たなNATシステムに変更し、さらに1検体ごとのNAT(個別NAT)スクリーニングを開始。

ウインドウピリオド(HIV感染の例)

個別NATの導入により、20検体プールNATに比べウンドウピリオドの短縮が期待されますが、ウインドウピリオドがゼロになることはありません。
したがって、輸血に際しては、更なる適正使用の推進と患者への適切なインフォームド・コンセントが必要です。

検査の実施体制

日本赤十字社の核酸増幅検査施設は、以下の全国8ヶ所にあります。

北海道、東北、関東甲信越、東海北陸、近畿、中四国、九州の各ブロック血液センターおよび関東甲信越ブロック血液センター埼玉製造所のNAT実施施設にNAT検査用検体が搬入され、採血当日中に核酸増幅検査が行われます。

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