献血者健康被害救済制度に関するQ&A

救済制度はどういう目的で設けられたのですか。

採血による献血者の健康被害は、軽微なものも含めると総献血者数の約1%(5~6万件/年)に発生しており、そのうち医療機関に受診する健康被害は総献血者数の約0.01%(700~800件/年)を占めています。

こうした献血者の健康被害に伴って生じた医療費等の費用については、従来、日本赤十字社が民間保険等を利用して支払ってきましたが、その運用については、より透明性、公平性を高めるべきであるとの指摘もなされていたところです。

万が一採血によって健康被害を生じた場合、公平性、透明性および迅速性に配慮した救済の体制が整備されることは、献血者が安心して献血に参加できる環境を整える観点から非常に重要であるため、本制度が設けられました。

救済の対象となる健康被害とはどのようなものですか。

平成18年10月1日以降の献血時の採血によって発生した健康被害でVVR(転倒を含む)(※1)、神経損傷(※2)、皮下出血などが救済の対象となる健康被害です。

  • ※1 VVR(血管迷走神経反応)
    症状としては、気分不良、めまい、さらに意識喪失、けいれんに至ることもあります。採血開始後5分以内に発生することが最も多いですが、採血後に採血場所以外で発生することもります。
  • ※2 神経損傷
    電撃様疼痛が生じます。皮神経損傷の場合は2~4週間程度で症状は軽快しますが、まれに回復に2カ月程度を要することもあります。
健康被害救済制度の種類や給付額はどのようになっていますか。

健康被害救済給付の内容は、次のとおりです。

(1)医療費

採血によって健康被害を生じた献血者等が医療機関を受診した場合、その医療に要した費用を補填するものです。

ただし、当該献血者らが、各種公的医療保険等による給付を受けることができる場合は、当該医療に要した費用の額から当該医療に関する給付の額を控除した額を限度とすることを原則といたします。

(2)医療手当

採血によって健康被害を生じた献血者等が医療機関を受診した場合に要する医療費以外の費用を補てんするものです。日を単位として支給するものとし、その額は、一日につき4,480円、月ごとの上限を35,800円とします。

(3)障害給付

採血によって生じた健康被害が治癒した場合において、別表に定める程度の身体障害が存する時に、その障害の等級(障害等級表 PDF:90KB)に応じ、給付基礎額に同表に定める倍数を乗じて得た金額を給付するものです。

(4)死亡給付

採血によって生じた健康被害により死亡した献血者らの遺族に対して給付基礎額の千倍に相当する金額を給付するものです。

遺族の範囲は次に掲げるとおりとし、給付を受ける順位は当該各号に掲げる順位によります。

  • 一 配偶者(届出をしていないが、死亡した人と事実上婚姻関係と同様の事情にあった人を含みます)
  • 二 子、父母、孫および祖父母であって、当該死亡者の死亡当時主としてその収入によって生計を維持していた方
  • 三 前二号に掲げる者のほか、当該死亡者の死亡当時主としてその収入により生計を維持していた方
  • 四 子、父母、孫、祖父母および兄弟姉妹で前二号に該当しない方
(5)葬祭料

葬祭を行うことに伴う出費に着目して、採血によって生じた健康被害により死亡した献血者等の葬祭を行う者に対して給付するものです。その額は、199,000円です。

「葬祭を行う方」は、実際に葬祭を行う者を指し、必ずしも遺族に限定されません。

(6)障害給付および死亡給付の給付基礎額

(3)および(4)に掲げる給付基礎額は、8,800円(平成18年10月1日現在)です。

(7)医療費および医療手当の給付に係る留意事項

医療費、医療手当の給付を受ける者が、支給開始後3年を経過しても負傷または疾病が治癒しないときは、その時点の状況を勘案し、引き続き支給を行うか、その後の支給を一括して行うか選択することができます。

健康被害救済給付を受けることができる対象者はだれですか。

健康被害救済制度

医療費 医療手当

採血によって生じた健康被害について治療を受ける献血者等

障害給付

採血によって生じた健康被害により一定の障害の状態にある献血者等

死亡給付

採血によって生じた健康被害により死亡した献血者等の遺族

葬祭料

採血によって生じた健康被害により死亡した献血者等の葬祭を行う方

健康被害救済給付の請求はどのようにするのですか。

健康被害救済給付を請求する場合、健康被害を受けた本人ら(死亡した場合はその遺族のうち最優先順位の方)が、請求書に必要な書類を添えて血液センターに提出することになっています。

健康被害救済給付の支給の可否等は、どのようにして決定されるのですか。

献血時の採血による健康被害を負われた方またはご家族から血液センターに提出された請求書等をもとに、血液センターから日本赤十字社に支給・不支給判定依頼を行い、日本赤十字社は国が定めた判定基準を参考に救済給付の可否を決定します。

なお、請求者には血液センターからその結果を文書で通知します。

健康被害救済給付の請求はどのようにするのですか。

健康被害救済給付を請求する場合、健康被害を受けた本人ら(死亡した場合はその遺族のうち最優先順位の方)が請求書に必要な書類を添えて血液センターに提出することになっています。