平時の防災と復興支援についてディスカッション 香港ユースボランティアが来日①

2月3日から7日、中国紅十字会香港支部のユースボランティア(以下、香港ユース)6人が来日し、スマイルチルドレンプロジェクト(※)のメンバーと共に、日赤の防災事業や社会福祉事業、日本の子どもの貧困問題について学習し、交流を深めました。

初日は日赤本社を訪問。日赤のボランティアのあらましや防災事業について日赤職員から説明を受けたほか、日本財団から講師を招き、子どもの貧困についてレクチャーを受けました。香港ユースからは、「統計に含まれない貧困の子どもたちにはどのように支援していくのか。」など積極的に質疑応答がなされ、同テーマへの関心の高さがうかがえました。日赤ユースからは「現在、子どもたちに学習支援を通してボランティア活動を行っているが、子どもたちにとって私たち学生がイメージモデルになることが今後は大切になってくる。」と活動からの学びを共有しました。

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東京臨海防災公園でタブレット端末を用い、防災クイズに挑戦。

2日目は、午後から江東区有明にある東京臨海防災公園を訪問。マグニチュード7.3、最大震度7の首都直下地震の発生を想定し、タブレット端末を使ったクイズに答えながら生き抜く知恵を学ぶ防災体験学習ツアーに参加しました。発災直後の東京の街が再現されたジオラマの中で、外出先での地震や自分の住む町で地震が発生したケースを想定し、メンバー間で真剣に議論しました。

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東日本大震災をテーマに被災地でのボランティア活動についてグループワーク。

夕方、東日本大震災を事例に復旧・復興期の活動を考えるグループワークに取り組みました。被災した地域や人々のニーズは何か、どのようなボランティア活動ができるかをグループで意見を出し合い、同震災への理解を深めました。グループワークに参加した明治学院大学の佐藤菜未さんは「震災から5年後にできるボランティア活動についてグループで考え、ボランティアセンターの設置や社会的孤立を防ぐためのコミュニティづくり、心のケアにボランティアの必要性を感じた。香港のメンバーと意見交換ができ、大変貴重な機会でした。」と語ってくれました。

スマイルチルドレンプロジェクト(※)
現在、社会問題になっている子どもの貧困問題に取り組むべく、首都圏の日赤ユースボランティア11名で設立。特定非営利活動法人キッズドアとタッグを組み、子どもたちへの学習支援を行っています。