私たちが南アジアの水害を支援する3つの理由

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現在、インド・バングラデシュ・ネパールの3カ国にまたがって大規模な災害が起きていることをご存知でしょうか。日本赤十字社では、この広域災害を「2017年南アジア水害」と銘打って、緊急支援を展開するための救援金を募集しています。しかし、今なぜ、みなさまや私たち日本赤十字社、そして各国の赤十字・赤新月社が遠く離れた彼の地での災害に支援をする必要があるのでしょうか。その3つの理由をご紹介します。

映像はこちら「国際赤十字・赤新月社連盟ホームページ Maltimedia Newsroom」

その1「被災者数が膨大」

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地方の村でも多くのボランティアが活動しており、青年ボランティアの熱心な活動が目立ちます ©IFRC

今回の水害による被災者数は、4000万人を超える規模です。これは日本の人口の3分の1にあたり、スペインやアルゼンチン、カナダの人口とほぼ同数です。この驚くべき数字の中には何百万人もの子供やお年寄りが含まれており、支援の遅れが与える影響は非常に大きくなります。

publicdomainq-0006850xxurhb.png 赤十字は世界最大のボランティア数を抱える組織です。広大な被災地にいる膨大な数の被災者へも、この赤十字ネットワークを生かすことで多くの支援を届けることができます。

その2「知られていない」

被災直後からほぼ絶え間なく報道されている地震などの災害や日本国内の災害と異なり、現在の南アジア水害にはスポットライトがほとんど当たっていません。甚大な被害を及ぼしている災害にもかかわらず、世界的にも注目度は低く、人道支援関係者にさえも詳細は知られていないでしょう。このような「知られていない」災害に対しては支援は集まりにくく、支援の呼びかけに対する反応も弱くなります。

publicdomainq-0006850xxurhb.png 赤十字は、「知られているか否か」ではなく、「人々に支援が必要かどうか」という基準で活動しています。テレビに映ることのない被災者へも、そこに支援の必要がある限り、私たちが活動を思いとどまることはありません。

その3「被災国の体力不足」

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医療支援をするバングラデシュ赤新月社©IFRC さらなる支援が必要な場合は、海外の姉妹社から応援に駆け付けます

災害の規模によっては、被災国自らの経済力や体制などでは対応できなくなる場合もあります。特に発展途上国では、大規模災害はもちろん、中規模以下でも複数回または同時多発的に発生し
た災害の場合には、自分たちの対応能力を越えてしまい、被災者を支援する機能が著しく低下してしまいます。

publicdomainq-0006850xxurhb.png 赤十字は、世界中に190の赤十字や赤新月社をもち、それらは国際赤十字・赤新月社連盟の調整の下でひとつの国際的な人道支援運動として有機的に機能しています。世界のどこかで支援が必要な場合には、他の地域の赤十字や赤新月社から効果的に支援を投入できる相互協力システムを持っていることが我々の強みです。

まとめ「日赤の役割・・・そして支援へ」

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救援物資を運ぶネパール赤十字社ボランティア©IFRC みなさまのご支援は地元ボランティアを経て多くの被災者へ届けれらています

洪水による災害には特徴があります。まず、被災地域が広大なこと。しかしながら、大地震や津波のように死者数があっという間に増えるわけではないので、世間一般に与えるインパクトが低くなり、注目されづらいこと。その一方で避難者や被災者が非常に多いこと。農作物や家畜の損失により、各家庭の生計に損害を与えること。その結果、食料を購入できない、医療機関にかかれない、学校にいけないなどの影響が長期間にわたります。つまり洪水は、被害は大きく長期的なのに、注目されず、支援の届きづらい災害なのです。

もちろん、注目されるかされないかで、支援の実施が決められるわけではありません。しかし、日赤を含む国際赤十字・赤新月社連盟は、災害対応のプロフェッショナルとして、みなさまに届きづらいような情報や被災状況をわかりやすくまとめてお伝えすることで、より多くの人々に知っていただき、そしてご支援をいただける様に日々努めております。

みなさまの温かいご支援とそのお気持ちが、少しでも多くの方々に届くようにお手伝いをさせてください。あなたと一緒に、助けたい。

ご協力はこちら→「2017年南アジア水害救援金」

35号_私たちが南アジアの水害を支援する3つの理由.pdf (615KB)