血液製剤一覧

血液から各種血液製剤へ

献血いただいた血液はこのような血液製剤となって、医療機関にいる患者さんのもとへ届けられます。

輸血用血液製剤

輸血用血液製剤には、「赤血球製剤」、「血漿製剤」、「血小板製剤」、「全血製剤」があります。

現在は、血液を遠心分離し、赤血球、血漿、血小板の3種類の成分である「赤血球製剤」、「血漿製剤」、「血小板製剤」に分け、患者さんが必要とする成分だけを輸血する「成分輸血」が主に行われています。「成分輸血」は、患者さんにとって不必要な成分が輸血されないですむため、循環器(心臓や腎臓など)の負担が少なくてすみます。

医療機関に届けられる輸血用血液製剤は、「赤血球製剤」、「血漿製剤」、「血小板製剤」でほぼ100%を占め、「全血製剤」はほとんど使用されていません。

赤血球製剤

赤血球製剤は、血液から血漿、白血球および血小板の大部分を取り除いたものです。この製剤は外科手術等による出血のときや、慢性貧血の改善に使用されています。

採血後21日間使用できます。

血漿製剤

血漿製剤は、血液から出血の防止に必要な各種の凝固因子が含まれる血漿を取り出したもので、品質を保持するために採取後-20℃以下で凍結されています。この製剤は凝固因子の欠乏により出血しやすくなった患者さんに使用されています。

採血後1年間使用できます。

血小板製剤

血小板製剤は、成分採血装置を用いて血液の止血機能を持つ血小板を採取したものです。この製剤は何らかの理由で血液中の血小板が減少したり、血小板の異常により止血が不十分なために、出血している場合や出血の危険性の高い場合に使用されています。

採血後4日間使用できます。

全血製剤

全血製剤は、血液に保存液を加えたもので、大量輸血時などに使用されることもありますが、現在では患者さんが必要とする成分だけを輸血する「成分輸血」が主流となったため、ほとんど使われていません。

採血後21日間使用できます。

血漿分画製剤

(※平成24年10月1日より、日本赤十字社の血漿分画事業と株式会社ベネシスが統合し、一般社団法人日本血液製剤機構として運営を開始しており、以下の製剤の製造は同機構において行っています。)

血漿分画製剤は、献血いただいた血液の血漿から、患者さんの治療に必要な血漿タンパク質を分離精製し集めたもので、主なものに、アルブミン製剤、免疫グロブリン製剤、血液凝固因子製剤があります。

血液凝固第Ⅷ因子製剤

血液凝固第Ⅷ因子製剤は、数万人分の血漿から出血を止めるために必要なたんぱく質の血液凝固第Ⅷ因子を集めたものです。血友病Aの患者さんは血液中の血液凝固第Ⅷ因子が不足しているため、関節出血など多くの出血症状が繰り返しあらわれます。この場合には血液凝固因子を補充する必要があります。血液凝固第Ⅷ因子製剤は、血友病Aの患者さんにとって大変重要なものです。

アルブミン製剤

アルブミン製剤は、数万人分の血漿から血漿中のアルブミンを集めたもので、事故などで大けがをして、大量の出血がありショック状態に陥ったときや、熱傷(やけど)、肝臓病、腎臓病などの治療に使われています。

免疫グロブリン製剤

免疫グロブリン製剤は、数万人分の血漿から血漿中の抗体(免疫グロブリン)を集めたもので、この製剤には色々な病原体に対する抗体が含まれ、抗生物質などがなかなか効かない感染症の患者さんに使用されるものと、B型肝炎ウィルスに反応する抗体を高濃度に含み、針刺し事故などによる肝炎の発症防止等に使用されるものがあります。