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赤十字と国際人道法

国際人道法のあゆみ

スイス人のアンリー・デュナンの人道精神に基づいて、1863年に赤十字国際委員会(ICRC)の前身となる「5人委員会」が成立し、翌年、ジュネーブにおいて開催された外交会議において、陸戦における傷病兵の保護を定めた最初のジュネーブ条約が結ばれました。
この条約により、各国は、軍の衛生部隊の補助の役割を果たすような救護組織を設けることを定めたことが、各国赤十字社の始まりとなりました。また、傷病兵の救護にあたる者を保護するため「白地に赤の十字」の標章をつけることとしましたが、これが、赤十字の始まりとなりました。
その後、ジュネーブ条約は改正を重ねましたが、第二次大戦後、大戦の反省に基づいて「戦争犠牲者保護のための国際条約決定のための外交会議」において以下の四条約が採択されました。

第1条約: 
「戦地にある軍隊の傷者及び病者の状態の改善に関する1949年8月12日のジュネーブ条約」(陸の条約)


第2条約: 
「海上にある軍隊の傷者、病者及び難船者の状態の改善に関する1949年8月12日のジュネーブ条約」(海の条約)


第3条約: 
「捕虜の待遇に関する1949年8月12日のジュネーブ条約」(捕虜の条約)


第4条約: 
「戦時における文民の保護に関する1949年8月12日のジュネーブ条約」(文民保護の条約) 


これらを総称して「1949年のジュネーブ四条約」といいます。これらの条約には、冷戦という国際的な対立があったにもかかわらず、成立後のかなり早い時期に主要国が締結国となりました。しかしながら、第二次大戦後は、国家間の武力紛争よりも国の中で起こる武力紛争、すなわち内戦や植民地独立のための紛争が数多くおこりました。これらの武力紛争における犠牲者の保護は、1949年のジュネーブ四条約においては非常に限られたものだったので、ジュネーブ四条約を補完する条約を制定する必要がでてきました。そうして出来たのが1977年の二つの追加議定書です。

●第1追加議定書 
「国際的武力紛争の犠牲者の保護に関し1949年8月12日のジュネーブ諸条約に追加される議定書」 167ヵ国
●第2追加議定書 
「非国際的武力紛争の犠牲者の保護に関し1949年8月12日のジュネーブ諸条約に追加される議定書」 163ヵ国
●第3追加議定書 
2005年、12月8日採択2007年1月14日発効 

2008年5月現在、国連加盟国が191ヵ国である中、1949年のジュネーブ四条約締約国は194ヵ国となっており、このジュネーブ四条約は世界共通のルールであると言っても過言ではありません。1977年のジュネーブ条約追加議定書については、日本政府が2004年6月第159回通常国会にてジュネーブ条約第1及び第2追加議定書への加入を承認し、8月31日に正式に加入、2005年2月28日に日本において両議定書が発効しました。

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