心を震わせた人道の学び〜高校生の挑戦〜

 令和7年8月4日から5日にかけて、青少年赤十字高校生メンバー研修会「未来へのアクション☆人道実現プログラム」を開催しました。本研修には、静岡県内の青少年赤十字加盟高等学校の生徒、教員など72名が参加しました。

研修の内容 ———

 1日目は大阪・関西万博の「国際赤十字・赤新月運動館」を訪問し、世界各地における赤十字の救護活動や支援を映像や展示で学びました。特に紛争や災害に直面する人々の声を伝える映像は胸を打ち、涙を流す生徒もいました。

 2日目の午前は、「人と防災未来センター」を見学し、阪神・淡路大震災の記録や復興に向けた取り組みを学びました。震災の被害をリアルに再現した映像や展示は、被害の甚大さや被災者の苦難を生々しく伝え、防災・減災の備えの必要性を改めて参加者に強く訴えかけました。
 午後は、大阪赤十字病院にて、ガザ地区で医療支援に従事した助産師による講話を聴講しました。ガザ地区の医療現場の実態や支援活動の苦労をリアルなエピソードとともに伺い、人道支援の現場の「いま」を学びました。参加した生徒たちは、直接支援に携わる方の声に胸を打たれ、人の命の尊さや国境を越えた支援の大切さを改めて感じ取る機会となりました。

参加者の声 ———

「ニュースの中の出来事は他人事のように感じていましたが、実際に辛い思いをしている人や、解決に向けて努力している人がいると実感し、意識を持てるようになりました。」(生徒)
「震災の映像や再現ジオラマは想像以上にリアルで、足が震えるほどの衝撃でした。命の大切さを改めて実感しました。」(生徒)
「夢が病院職で、災害や海外にも興味がある私にとって、大阪赤十字病院での講話はとても価値のあるお話でした。感極まりながら話されていた様子が印象的で、人の命をもっと大切にすべきだと感じました。」(生徒)
「人と防災未来センターの見学で、天災による被害は避けられないが備えが重要であり、避難行動は勇気ある行動だと実感しました。赤十字病院での国際支援活動の話に生徒の心が動いているのを感じました。」(教員)
「研修を通じて、生徒たちが仲間と共に活動していることや、自分たちの活動が世界の誰かの助けになっていることを実感できました。まずは参加者から部員全体へ伝え、学年や学校全体に共有していきたいと思います。」(教員)

 本研修で得た経験は、今後の学校や地域での活動に活かされます。

研修の様子 ———