もしもの時の3つの備え 救急法ハンドブック

救急法とは病気やけが、災害から自分自身を守り、けが人や急病人を正しく救助し、医師または救急隊などに引き継ぐまでの一次救命処置と応急手当のこと。もしもの時に迅速かつ適切な対応ができるように、救急法の基本となる3つのポイントを上白石萌音さんといっしょに学びましょう。

手当の基本
  • 観察が大事!
    倒れている人を見つけたら、周囲の状況の観察がまず第一です。自分自身の安全を確保し、二次事故(災害)の防止に努めます。そして次に行うのが、傷病者の観察。大出血などの有無といった全身の観察、生命の徴候の観察。意識はある? 呼吸をしている? 脈はある? 顔色や皮膚は? 手足を動かせる? といった徴候を観察するようにしましょう。
  • 実は連絡も手当のうち!
    生命の徴候の観察をした時、意識障害、気道閉塞、呼吸停止、心停止、大出血、ひどい熱傷、中毒などの状態がみられたら危険です。そんな時は、直ちに大声で協力者を求め、119番通報とAED手配を行います。救急隊が少しでも早く到着するよう努めることも重要な手当のひとつです。
119番に通報する時は、まず「救急」であることを伝えてね。次に、「いつ」「どこで」
「誰が(何が)」「どうした」などの行った応急手当の内容をよく伝え、手当の
指導があった時には落ち着いて従えば大丈夫!
119番に通報する時は、まず「救急」
であることを伝えてね。次に、「いつ」
「どこで」「誰が(何が)」「どうした」
などの行った応急手当の内容をよく伝え、
手当の指導があった時には落ち着いて従えば大丈夫!
胸骨圧迫とAED
  • 心肺蘇生はスピーディに正確に!
    突然倒れた人や、反応 (意識)のない人をみたら、直ちに心停止を疑い、必要に応じて心肺蘇生を行います。心肺蘇生は胸骨圧迫と人工呼吸により、呼吸と循環をサポートする一連の処置です。救急車を待つ間に救急の現場にいる市民が心肺蘇生を行い、AEDを用いた電気ショックを行うことが、心停止を起こした傷病者の社会復帰に大きな役割を果たします。
  • AEDは意外とカンタン!
    突然の心停止は、心臓が細かく震えだす心室細動という不整脈によって生じることが多く、救命のためには、電気ショックによる「除細動」が必要です。そこで役立つのが、「AED(Automated External Defibrillator / 自動体外式除細動器)」です。AEDは、自動的に心室細動の有無を解析し、電気ショックの要否を指示する機械で、その結果を音声で指示するので一般の方でも扱うことができます。
心停止からAEDを用いた電気ショックを5分以内に行うことが、救命の成否を決定すると
ても重要なポイント! 駅や公共施設では、AEDは人目につきやすい場所に設置されているので
日頃からチェックしておこう。
心停止からAEDを用いた電気ショック
を5分以内に行うことが、救命の
成否を決定するとても重要なポイント!
駅や公共施設では、AEDは人目につきやすい場所に設置
されているので日頃からチェックしておこう。
三角巾を使ったきずの手当
  • 手当の前に確認しよう!
    きずの手当をする時には、手を洗うなど、出来るだけ清潔にしてから行います。出血が少ない場合は、速やかに水道水などの清潔な流水で、きず口の汚れを洗い流しましょう。きずが深いときは、感染の危険が高いので、きず口に保護ガーゼを当て、包帯をして医師の診療を受けさせます。出血が多い場合は、きずをきれいにすることよりも止血が優先です。
  • 三角巾を上手に使おう!
    きずの応急手当には、三角巾が役立ちます。三角巾は、きずの大きさに応じて使用でき、広範囲のきずや関節を包帯したり、手や腕を吊るのに適したアイテムです。きずの安静止血の維持固定に活用できます。
三角巾は一辺の長さ1m以上の四角の布を、対角線に沿って二等分にカット
するだけで作ることができるよ。(※1度に2枚できます)
三角巾の使用法を知っていると、ふろしき、スカーフ、シーツなどを応用する
ことができるので覚えておいてね。
三角巾は一辺の長さ1m以上の四角の
布を、対角線に沿って
二等分にカットするだけで
作ることができるよ。(※1度に2枚できます)
三角巾の使用法を知っていると、
ふろしき、スカーフ、シーツ
などを応用することができるので覚えておいてね。
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