東日本大震災10年「語り部LIVE」を開催しました。

令和3年2月23日(火)、支部で山口県内大学生を対象に、東日本大震災について考えるオンラインイベントを開催し、山口大学・山口県立大学の学生16名が参加しました。

今回のイベントは、コロナ禍で現地へ足を運ぶのは難しいが、震災のことについて話を聞いて今後の活動に活かしたいと学生赤十字奉仕団から声があがり、被災地の日赤宮城県支部と調整し、オンライン開催に至りました。

前半は、宮城県出身の語り部、永沼悠斗さん(26)より、震災経験や現在の復興活動について、母校の石巻市立大川小学校から中継でお話しいただきました。永沼さんは、当時高校生。大川小学校に通っていた弟を含めた3名の親族を亡くされました。震災の2日前の前震に触れ、あの時大きな被害がでなくてよかったで終わるのでなく、家族と災害が起きた時にどう動くか、震災時の備えについてしっかり話し合いをしておくべきだったと人生最大の後悔を語りました。また、その後悔が、いまの語り部活動へと繋がっていると伝えられました。

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後半は、学生同士で第1部「震災について初めて知ったこと、印象にのこった言葉について」と第2部「コロナ禍で災害が発生したら、どうんな困る人が生まれるか、自分たちにできることについて」ワークショップを実施しました。

◆第1部学生からの声

「こころに残したキズは大きく、自分自身の災害に対する考えの甘さに気が付いた。今回の永沼さんからの話を多くの方に共有したいと思う」「家族と離れて暮らしているので、災害時の行動について事前に話しておきます」「地域の方とも災害にどう備えるかについて考えていかなければならないと感じた」などの声があがりました。

◆第2部学生からの声

「コロナ禍でなくても困る人は、コロナだとなお困る。これまでの災害の経験(避難所でのインフルエンザの流行)を参考にしてコロナのまん延に一層気を付けていかなければならない」「会話ができない、笑えない、マスクでのストレスに加え、避難所環境でのストレスはしんどいと思う。自分にできることをまず書き出してみてそれをみんなで共有し、理解を深めていきたい」などの声があがりました。

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最後に語り部の永沼さんから「聞くだけで終わらせてほしくない。メディアからの情報のみでなく、より多くの語り部さんの話を聞いたりして、情報の取捨選択をおこなってほしい。今回の語り部LIVEをきっかけに災害にどう備えるかについて地域や家族のみなさんで検討していただきたい」と話しておられました。

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