富山赤十字点訳奉仕団が点訳図書データと「触る絵本」を寄贈しました

8月2日、富山赤十字点訳奉仕団は、富山視覚総合支援学校(富山市)を訪れ、11冊分の点訳図書データが収納されたCD-ROMと、2冊の「触る絵本」を寄贈しました。どちらも点訳奉仕団員が心をこめ、時間と手間を掛けてひとつひとつ丁寧に製作をしたものです。「触る絵本」は、学校側からのリクエストにお応えし2年半ぶりの寄贈となりました。

点訳奉仕団員の多くは、読書好きな方です。入団のきっかけ、活動をはじめることになったきっかけとして、「読書の楽しさを共有したくて」や「どうせ本を読むのなら、誰かの役に立てられたらいいなと思って」と話してくださる方が多くいらっしゃいます。

昨年の冬、ある新聞社の取材をきっかけに、視覚総合支援学校に通う児童、生徒さんにお会いする機会がありました。点字を浮き上がらせるピンディスプレイを使い、真剣に指で文字を読み取る女の子。先生とお話をしながら、楽しそうに絵本を触る男の子。自分たちが製作したものを手に取り、使ってくれている姿を見ると、その後の活動にも張り合いが出ます。

富山赤十字点訳奉仕団は昭和35年6月に結成され、以来、60年以上にわたって県立視覚総合支援学校(旧県立盲学校)に点字図書、点訳図書データ、触る絵本を寄贈してきました。「この学校を卒業した子はみんな、奉仕団のみなさんが製作してくださった点字図書に触れていきました。」校長先生が仰って下さった一言が、点訳奉仕団の歴史を感じさせます。

これからも心をこめ、丁寧で正確な点訳を続けてまいります。

画像 竹内校長(写真左)に贈呈する植野委員長(写真中)と西尾副委員長(写真右)