鳥取県青年(学生)赤十字奉仕団連絡協議会が研修会を実施しました

 鳥取県青年(学生)赤十字奉仕団連絡協議会(会長 垣屋真歩、構成員数130名)は、県内の鳥取学生赤十字奉仕団と鳥取看護大学学生赤十字奉仕団で構成されます。同協議会は、12月11日(土)、鳥取市中央人権福祉センター人権交流プラザ(鳥取市幸町151)において、団員向け研修会を実施しました。
 新型コロナウイルス感染症状況を考慮し、本年度は日帰りでの実施です。マスク着用、手指消毒、会場換気と施設の設定する人数制限を守り、感染対策を万全にして実施しました。
 当日は75名の団員が参加。コロナ禍で多くの活動が実施できない中、感染対策を講じて実施可能となった本研修会には、多くの団員が参加し、活動を大切にし参加したいという団員の姿勢が感じられます。
 本年度は救急法基礎講習を受講する団員と別プログラムを受講する団員にわかれ2グループでの実施としました。本研修会は①青年赤十字奉仕団員として、赤十字の基本的知識を理解する。②積極的に交流をはかり、団員間の親睦を深める。③活動をするうえで求められる資質の向上をはかる。の3つの目的により実施しています。新型コロナウイルス感染症による差別や偏見などがあることも踏まえ、本年度は、「人権課題」にも焦点を当てた研修を実施しました。

【救急法基礎講習】
救急法基礎講習では、いざというときに命を守るために自分たちができることを考えながら、受講者は実技に真剣に取り組んでいました。
(参加者感想)
・赤十字の救急法を実際にやりながらすることで頭に入りやすく、心肺蘇生、AEDの正しいやりかたについて理解出来てとてもいい機会になりました。
・時間をかけて、細かいところまでも教えてくださったので、実際に救護が必要な時に立ち会った際には、自信を持って行動できると思います。

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【ボランティア実践傷の手当て】
団員たちの「ボランティアに役立てたい」との思いから、近くに傷病者がいたときに苦痛を和らげるための傷の手当てを学習しました。
(参加者感想)
・傷を負った場所に応じた処置(手当)の仕方を知ることができたので、学校の演習や実際の現場での手当に活かしていきたいと思いました。
・傷の手当の方法で知らなかったことが知れて良かった。自分にとって学びになった。

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【防災コミュニケーションワークショップ】
ドローイングチャレンジという大きなペンを使って1つの絵を完成させることにより、災害時には知らない人とでも協力しなければならないという知識を得ました。
(参加者感想)
・コミュニケーションの大切さを学ぶことができた。また、参加者がそれぞれの意見を出すことで良い発見ができることを体験した。
・災害時見ず知らずの人ともコミュニケーションをとっていかないといけないというのが実感できた。

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【赤十字SDGs】
最近よく耳にするようになったSDGs。聞いたことはあっても理解しているのは少ない現状です。SDGsの基礎とともに人の体について理解を深め、人権課題解決の基礎となる知識を得ました。
(参加者感想)
・自分の身体のことをよく知り、向き合うことができたし、日本の現状などについても知ることができました。
・女性側から受けても知らないこともありとても良い学びとなりました。そしてこのような機会で知ってもらい理解してもらうことの大切さを感じました。

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【みんなで過ごしやすい避難所】
避難所と人権問題は密接な関連があります。ぎりぎりの状態で避難しているからこそ、人への気遣いを忘れてはいけません。みんなが過ごしやすい避難所を考えた後には、自分が避難者となったときにどのようなお手伝いができるのか、高齢者・障害者などの人権課題をもとに考えました。
(参加者感想)
・災害時の避難及び避難所において、看護師としてだけでなく、人としてできることを、多くの人と協力し会いながら、向き合っていくことの大切さについて、改めて考えることが出来た。
・避難所にはお年寄りや子供連れや妊婦さん、外国人など色々な人が来るので、全員にとって快適な避難所をつくるのは考えることが沢山あって、大変だと思った。実際、自分が避難者になった時には、手伝えることは手伝おうと思った。

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【PDCA-チェックアクション】
事業を実施する上で大切なPDCA。いつもはPプランに焦点を当てますが、今回はチェックアクションに焦点を当て、以前のイベントの写真をもとに改善案をみんなで探りました。
(参加者感想)
・できたと思っても、不十分なところがあることを実感し、チェックアクションの大切さを学んだ。
・自分でも改善しなければならないことは見つけていましたが、それを上回る数の改善点があったのでとても勉強になりました。

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 団員たちは、どの研修にも真剣に向き合っていました。研修の目的の一つである「親睦」も、研修を通じて普段関わりの少ない団の団員とも交流し、研修会が閉じる頃にはあちらこちらで仲良く話をする姿が見られました。人権の基本は、知識・態度・技能の3点です。本研修会では、団員たちは多くの知識を得て、様々な人の立場に立って考える態度を身につけました。グループワークでの発表者には会場から自然と拍手が起こり、「みんなを大切にする」姿勢が感じられ、温かい雰囲気で研修会は幕を閉じました。新型コロナウイルス感染症で気持ち的にゆとりのない現状において、「人に温かく接する」そんな余裕を私たち一人一人が大切にしなくてはならないのではないでしょうか。

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※集合写真は飛沫感染防止のため「しゃべらない」ことを約束してマスクを外して撮影しています。

記事:鳥取県青年(学生)赤十字奉仕団連絡協議会