平時からのつながりが地域の力に ~京都府地域女性リーダー研修講座でケチャップライスをつくりました~
令和8年1月16日(金)、日本赤十字社京都府支部において、京都府教育委員会主催「京都府地域女性リーダー研修講座」が開催され、
京都府連合婦人会を中心とした103名の皆さまを対象に、赤十字防災セミナー「炊き出し体験プログラム」を実施しました。
参加者の規模は想定より大幅に増え、地域の防災意識の高まりが感じられる研修会となりました。
昨年の講習に続く“実践的な防災力向上プログラム”
昨年6月には、京都テルサで令和7年度京都府連合婦人会「中央研修会」が開催され、赤十字救急法短期講習と赤十字防災セミナー「災害エスノグラフィー」を実施しました。81名の参加者は、胸骨圧迫やAED実技、過去の大規模災害の追体験学習に熱心に取り組まれ、「AEDの講習がとてもよかった」「地域のつながりの大切さを再確認した」など、多くの前向きなご感想をいただきました。
今回は、その好評を受け、より“地域の共助力を高める実践活動”として炊き出しをテーマにした体験型セミナーをご受講くださいました。
城陽市赤十字奉仕団(城炊会)さんも応援に駆けつけてくれました!
ハイゼックスを使った炊き出し実習
災害時にも役立つ「湯せん調理」で温かい食事をつくる方法を知っていただこうと、研修では日赤が災害現場で広く用いる「ハイゼックス」(耐熱ポリプロピレン袋)を用いた炊き出しを体験していただきました。袋の中に米、ケチャップ、ウィンナーや鶏肉、グリーンピース、コンソメなどを入れて空気を抜き、しっかり結んで熱湯で約30分程湯せんすると、簡単に美味しいケチャップライスが完成します。
ハイゼックス調理の利点としては、食器が不要で配膳がスムーズ。密封して湯せんするため衛生的で保存性が高い(未開封なら数日〜約1週間保存も可能)。再加熱も容易。鍋や食器洗いが不要。お鍋とお湯さえあれば様々な料理に応用可能(肉じゃが、うどん、おしるこなど)といった点があります。
当日の炊き出しは、LPガス協会の皆様にもご協力いただき、大釜2基を使って湯を沸かし、屋外での大規模調理を実施しました。参加者は初めて触れる調理方法に興味津々で、和気あいあいとした雰囲気の中で調理・試食を行いました。
炊き出しは「地域のつながり」を育む大切な手段
炊き出しは単に食事を提供するだけではありません!
阪神・淡路大震災、東日本大震災、能登半島地震など、過去の災害では平時からの地域のつながりの強さが、災害直後の共助や避難所運営に大きく影響することが明らかになっています。
普段からイベントでの炊き出しなどを通じて顔の見える関係ができていれば、「誰がどこに住んでいるか」、「支援を必要とする人は誰か」「どう役割を分担すれば良いか」といった情報が自然と共有され、災害時の初動が格段にスムーズになります。
今回の炊き出し体験は、単なる調理実習ではなく、地域コミュニケーションを育み、災害時の共助力を高めるためのツールとしてその価値を実感していただくことを目的としました。
参加者からの声
完成した“ケチャップライス”…のはずが、思いがけず「ケチャップリゾット」となった一品を味わいながらの交流では、
「みんなで作ると楽しいし、防災がぐっと身近に感じられた」「思っていたよりも美味しいので他のレシピにもチャレンジしてみたい」、「普段から地域でこうした活動をしておくことの大切さを実感した」などの声が寄せられました。
研修後には、「普段から顔を合わせて協力し合える関係づくりにつなげていきたい」「地域で炊き出しをしてみたい」という意欲的な声も多く、今回の取り組みが地域防災力向上の大きな一歩になったことが感じられました。
おわりに
ぜひ今回学んだ内容を「研修で終わり」にせず、日頃の地域活動や行事の中でも、気軽に炊き出しやコミュニケーションづくりに取り組んでいただければ幸いです。平時からのつながりづくりが、災害時には大きな力となります。
日本赤十字社京都府支部では、各市区町村にある日赤地区・分区に、炊き出し用の大釜を配備しており、地域の皆さまに自由にご活用いただける体制を整えております。
これは、いざという時に炊き出しが行えるよう、日頃から使い慣れておくことを目的としたものです。
平時の地域イベントや研修、行事などで積極的にご活用ください。
また、今回体験していただいたハイゼックスによる炊き出し方法や防災セミナーについても、研修会プログラムとして提供することが可能です。実施をご希望の団体・地域の皆さまは、どうぞお気軽にお問い合わせください。