同志社小学校5年生の児童が「世界の約束~国際人道法ってなんだろう~」講座を受講
青少年赤十字の加盟校「同志社小学校」の小学5年生の児童を対象に、
日本赤十字社京都府支部の松田聰が「世界のお約束~国際人道法ってなんだろう~」というテーマで講座を行いました。
同志社小学校では毎年、ピース ウィークを取り入れておられ、今年は広島に投下された原爆で被爆されたの方の話を全校で聞く機会が設けられ、
また5年生は宿泊体験学習で、長崎原爆資料館や1991年に火砕流による大規模災害をもたらした雲仙普賢岳を訪問するなど、
戦争や災害の歴史を学び、命の尊さを考える機会を積極的に設けられています。
今回の講座もその一環として実施されました。
また、同志社は創始者である新島襄の奥様であり「日本のナイチンゲール」とも呼ばれる新島八重ゆかりの学校です。
新島八重は日本赤十字社の社員として赤十字の精神を広めた人物であり、今回の講座はその理念とも深くつながっています。
講座の内容
戦争の反対語は「平和」と思われがちですが、赤十字では「人道」を掲げています。
戦争が「傷つけ合い、人を軽んじる心」なら、人道は「助け合い、人を大切にする心」です。
これは新島襄が目指した「良い人を育てる」という理念にも通じています。
国際人道法は、戦争を禁止する国連憲章に基づき、紛争の影響を最小限に抑えるためのルールです。
戦闘に参加しない民間人を守り、不必要な犠牲を防ぐことが大きな目的です。
講座では、戦争にもルールがあること、そしてそれらがどうすれば守られていくかを子どもたちと一緒に考えました。
講座中、子どもたちが書いたワークシート
「原爆投下後、広島で人道支援活動に尽力した赤十字のマルセル・ジュノー博士の姿から、人道の大切さを学びました。その一方で、『利己心・無関心・想像力の欠如・認識不足』という人道の敵を示す言葉が、参加者の心に深く響きました。」
子ども達の声
講座後、子どもたちは「人道の実現のために、自分たちで出来ること」をテーマにグループで意見を出し合いました。
「困っている人がいたら手を差し伸べたい」
「怪我をしている人には自分でできる範囲で手当てをする」
「意見が違っても優しく話し合う」
「喧嘩をしないで、暴力ではなく話し合いで解決したい」
「国際人道法のことを人に伝えて知ってもらう」
「一人ぼっちをなくすために、まず身近な人を助けたい」
「小さなことから行動して、世界に広げたい」
こうした言葉から、子どもたちが『人を大切にする心』を自分の生活に取り入れようとしていることが伝わってきます。
まとめ
最後に、「みんなで種をまけば、一人ひとりの行動が積み重なり、人道が日常になる」というメッセージを伝えました。
子どもたちがこれから、助け合いと平和について考え続けてくれることを願っています。
日本赤十字社では、子どもたちが命の尊さや尊厳、助け合いについて具体的に考え、行動できるようになるための講座のご依頼を受け付けています。
お問い合わせは、日本赤十字社京都府支部青少年赤十字係(075-468-1182)までお問い合わせください!