もしもの時は、迷わずに勇気を出したい ~大枝中学校 救急法講習会~
9月17日(水)新しく青少年赤十字の加盟校となった京都市立大枝中学校で、2年生が保健体育の授業の一環として救急法を学びました。
講習場所に入ってきた生徒たちの何人かが並んでいる人形を目の前に「〇E〇の〇〇〇です。」と救命救急チームを描いたドラマ・映画でのセリフを口にし、講習前から救急法への関心の高さがうかがえました。


『命の記録MOVIE~ASUKAモデル~』を事前の授業で視聴し、命の重みを感じながら講習に臨んでいました。
講習中も、「生きている人に(AEDのパッドを)貼ったらどうなるの?」「除細動するときに触ったら一緒に通電するの!?」「AEDに119番できる機能があったらいいなあ」など、積極的に疑問に思ったことは質問や意見などが出てきてその中にも意欲を感じました。
心停止が起こる現場の大半が自宅で発生しており、ひょっとすると目の前の人形はあなたの大切な人・親しい人かもしれません。
その人を助けられるのは、そばにいる「あなた」しかいません。と松原指導員が説明するとスイッチが入り力強く胸骨圧迫を行っていました。
「俺にでも人を助けられるかも」とグループ内で話をしているのが聞こえたので、「家に帰ったら今日習った講習の内容を必ず家族で話をしてね」と伝えたそうです。


〈講習後の感想文より〉
「実際にマッサージをする時は思ったよりも強い力で押さないといけないし、垂直に押さないといけないから体力がどんどん減っていくし、大変だとわかった。押す場所を間違えないようにしたり、思いっきり押したりしたけど本当に大変だった。でもこの講習を受けて、もし人が倒れていたり、自分が協力しないといけない時が来たら今日のことを生かして人を助けようと思った。」
「胸骨圧迫の時の手や姿勢、押すときのポイントを知りました。また、AEDを初めて触って、その使い方は簡単であることも知りました。もし自分がそのような場面に遭遇したら、迷わず勇気を出して行動することが大切だと思いました。」
「今日初めて心臓マッサージをしてみて思っていたより力がいるし、結構おさないといけないこと、姿勢が大切なことを知りました。自分が思っていたよりも前かがみになって押すとしっかりとカチッと音が鳴りました。自分の手に垂直に体重をかけて一直線になるように力を入れるといいとわかりました。今日の体験をしなかったらもしもの時にできないと思いました。今日のことを忘れないようにしたいと思いました。」
「もしも人が倒れていたり、苦しくなっている人達がいたら、迷わずに人と協力して全員で助けたいです。AEDが必要かどうかわからない時、AEDが判断してくれると聞いたから安心してできたし、もしもの時は迷わず使っていきたいと思いました。」
「講習を受けて実際にすると大変で腕も痛くなるし、テレビとかでみると簡単そうに見えるけど本当は難しいんだなあと思った。これからも、もしものことがあるとすぐに動けるようにしたいと思った。そのためAEDなどそれ以外にも救命救急について知っていきたいと思った。事故やけがについての救命救急についても興味を持った。」
「実際に胸骨圧迫をやってみるとずっと続けるのは難しいので他の人と協力するのもとても大切だということがわかった。これからいざというときにできるように15歳になったら赤十字の講習を受けたり、知識をつけたり誰かを助ける勇気を出せるようにしたいと思う」
「3pushはしっかりと落ち着いて行うことが大切だと思いました。倒れている人がいるとき、確認や自分の命も守り、人命救助を行うことが大切であり、前提とされていると思いました。しっかりとした行動が必要で中途半端な行動は危機に陥ると思いました。これからもいろいろな学校で講習お願いします。」
この講習を計画された佐々木教諭は、「一番学んでほしいことは勇気を持つことの大切さです。人を助ける勇気は、正しい知識があることで行動できるのではないかと思っています。生徒たちは終始集中して取り組めていたと思います。命を大切にすること、人を助ける知識技能と勇気を今回の授業で学んでくれたと思います。そして、われわれ大人も改めて子どもの命を守る者としてしっかりしないといけないなと思いました。今回は2年生の保健の単元で取り入れましたが、可能であれば中学校3年間、毎年講習を受けて意識を高めさせたいと思っています。また、実際に人形やAEDを使っての講習は教室の座学のみで学ぶのではなく、救急法指導員のもと、少し特別な空間で学んでほしいとも思いました。」と。
最初は「心肺蘇生」や「AED」などの難しい内容に戸惑う様子も見られましたが、実技を交えながら一つ一つ説明すると真剣な表情で取り組み、回数を重ねることで自信を持ってできるようになってきました。
心肺蘇生の難しさを感じながらも、しっかりとポイントを理解し、その大切さを感じ取り、勇気の一歩を踏み出そうとする姿勢がありました。
救急法の学びの必要性と学校での講習会の大切さまでも感じ取ってくれていました。