【京都府支部第2救護班】災害救護活動記~令和6年能登半島地震~

1月11日(木)

7時30分、京都第二赤十字病院より、日赤災害医療コーディネートチーム(以下CoT)が出発しました。

画像 左から、清水主事、上田主事、石野看護師長、宮国医師(京都第二赤十字病院)

8時58分、小林係長(京都府支部・災害対策要員)、段田さん(赤十字レスキューチェーン京都・特殊救護要員)の2名が日本赤十字社京都府支部第2救護班として京都府支部を出発しました。

画像 左から、段田さん(赤十字レスキューチェーン京都)、小林係長(京都府支部)

9時58分、京都第一赤十字病院では出発式が執り行われ、池田院長より激励の言葉が送られました。見送りに集まった多くの職員のもと、医師1名、看護師3名、薬剤師1名、主事2名(京都第一赤十字病院)、災害対策本部要員1名(京都府支部)、特殊救護要員1名(赤十字レスキューチェーン京都)の9名が石川県に向けて出発します。

画像 左から、池谷看護師、柴山看護師、高橋薬剤師、渡辺医師、小田上看護師長、山中主事、平田主事(京都第一赤十字病院)

11時27分、休憩でサービスエリアを利用した際に一般の方より「頑張ってください!」と声をかけていただきました。優しい言葉に心が温まります。

14時29分、災害対策本部が設置されている石川県支部に到着しました。
ブリーフィングを受け、明日からの活動の調整をします。

画像 災害対策本部(石川県支部)でのブリーフィングの様子

1月12日(金)

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第2救護班、1日目の活動が始まります。

輪島市役所に行く道中立ち寄ったところは、水が流れないことからトイレの立ち入りが制限されている場所が多く、まだまだ現地のライフラインの確保の厳しさを感じます。

また、市内は道路の損壊と多くの災害支援車両の往来により、渋滞が発生していました。
低速走行をして安全に現地へ向かいます。

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12時30分、CoTの宮国医師(京都第二赤十字病院)より、レクチャーを受ける様子です。現地での救護班の活動は基本的に、CoTの指示のもと展開されます。

その後、和歌山県の救護班より引継ぎを受け、京都府支部救護班一同は、巡回診療に向かいました。

数か所の避難所の巡回診療を終え、救護班が本部へ戻ってきました。
現在、避難所では、感染症の拡大が懸念されており、感染対策や対応方法を検討したとのことです。
18時00分、全体ブリーフィングにて各担当地域の状況を報告します。
ブリーフィング内容をもとに翌日の計画を立て、本日の活動は終了です。

1月13日(土)

本日、長浜赤十字病院と神戸赤十字病院の救護班が帰路につきます。
「お疲れさまでした。」と「引き続き頑張ります。」の意味を込め、全体の集合写真を撮りました。

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現地では、少しずつ二次避難も始まっています。
この時は、要配慮者の避難がバスで行われていました。
一部の避難所では、現在公共施設が一次避難所となっていることから、復旧に向け少しずつ対応が進んでいます。

本日は2つの班に分かれ、活動します。A班は巡回診療、B班は巡回診療と併せて要望のある避難所へラップポンの設置を行います。
ところで皆さん、ラップポンを知っていますか?
ラップポンとは、排泄物を一回ごとに密封し、個包装にしてくれるため、臭いや細菌が外に漏れないシステムです。
まさに災害時に役立つ簡易トイレです!
今回のように被災地域が断水をしている場合、トイレが水を流せず不衛生な環境になります。
ラップポンを設置することで、災害時でもトイレを衛生的に使用可能です。

画像 雪道を、活動へ向かう救護班車両

今日、ラップポンの使用方法を市職員の方へ指導したように、今後は被災地へ直接的に支援を行うだけではなく、地元の様々な機関への橋渡し対応も重要な段階になってきます。夜の全体ブリーフィングでは、その点も含め、話し合いが行われました。

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1月14日(日)

石川県では昨晩から冷え込みが激しく、路面が凍結していました。
本日の夜からは、激しい降雪も予想されています。

画像 凍結した路面と倒壊した家屋

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9時00分、朝のブリーフィングを終え、本日も2班に分かれ巡回診療を行います。

A班では、渡辺医師(京都第一赤十字病院)が、予め診療が必要だと伝えられていた方、そして当日に希望された方15名の診察を行いました。
B班では、車中泊をしている避難者の方の巡回を行いました。
12時30分、本部にて次班への引継ぎ資料を作成します。

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来た時よりも美しく!
皆で使用している本部は、また次の救護班の活動拠点となります。綺麗に清掃し引き継ぐことで、きっと次班も気持ちよく活動できるはずです。

第2救護班の現地での活動は本日で終了です。
18時35分、第2救護班の班長である渡辺医師が、石川県支部の災害対策本部へ活動終了報告をします。
明日は激しい降雪が予想されるため、より一層安全に気をつけながら京都へ帰着します。

画像 石川県支部の本部要員(右)へ活動終了報告をする大石医師(真ん中)、山中主事(左)

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